F1モナコGPの”盛り下がり”の元凶はルール「改悪」にあり レギュレーションを精査する時期に来ているのでは?

タグ: , 2024/5/31

開始早々のクラッシュで赤旗中断となったモナコGPは、ドライバーにとってフラストレーションがたまるものだった(C)Getty Images

 F1モナコGPが単調に終わったことでスポーティングレギュレーションの問題点が浮き彫りになった。特に決勝では1周目の多重クラッシュで赤旗中断となったが、中断中にタイヤ交換が認められており、ほとんどのマシンが70周以上もある残り周回を再レース直前に履き替えたタイヤで走りきり、ほとんど順位に変動はなかった。各車がタイヤをいたわって超スローペースで走ったことで、フラストレーションを訴えるドライバーが続出した。

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 海外メディアによると、6位に沈んだレッドブルのマックス・フェルスタッペンも「皆が赤旗後にフリーストップ(自由にタイヤ交換)ができたため、最後まで(ハードよりも性能低下が速い)ミディアムタイヤを履かなければならず、僕たちの戦略はぶちこわしとなった」と首を傾げた。

 赤旗中断時のタイヤ交換以外に「改悪」になったといわれてもおかしくないルールが近年になって採用されている。例えば、業界では「ヨンダツ」とも呼ばれるトラックリミット違反だ。コース外走行を制限するルールで、予選アタックなどではラップタイム抹消などの処分が下されるなど妥当な面がある。問題は決勝中だ。

 違反が確認されて警告を受けた後に再犯した場合は、10秒のペナルティータイムを科されるケースがほとんどとされるが、違反の疑いがある走行の件数が膨大で審議する側がすべての事案を監視できない恐れもある。それにコックピット内で寝そべりながらドライブするドライバーの目線の高さは低く、違反に注意しながら走るのは難しいとドライバーからの苦情もひっきりなしにある。

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