「ササキのあんな笑顔は見られなかった」――4月防御率7.23と苦しんだ佐々木朗希は何が変わったのか? 悩める怪物がついに取り戻した「真の速球」

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フィリーズ打線を相手に支配的な投球を披露した佐々木(C)Getty Images

 怪腕が唸った。現地時間5月30日、ドジャースの佐々木朗希は、本拠地でのフィリーズ戦に先発登板し、6回途中(84球)を投げ、被安打3、1失点、7奪三振の快投。強力打線を相手に支配的なパフォーマンスを披露した。

【動画】佐々木朗希、フィリーズ打線を直球と変化球で三振を奪うシーン

「見てください。あの100万ドルの笑顔を! メジャーに来てからの1年半、ササキのあんな笑顔はなかなか見られませんでした」

 試合を中継した米スポーツ専門局『Sports Net LA』の実況は、降板後にダグアウトで自軍ナインと称え合う背番号11を、そう語った。何かから解放されたような佐々木の嬉々とした表情は、それほど印象深かった。

 初回、先頭打者のカイル・シュワバーをスプリットで空振り三振に仕留めた佐々木は、一気に勢いに乗った。最速100.4マイル(約161.5キロ)を叩き出した24歳は、空振り率35%(18回)のハイアベレージを記録。2回にアレク・ボームにソロホームランを打たれたが、シュワバーのほかに、トレイ・ターナーやブライス・ハーパー、J.T・リアルミュートら強打者が居並ぶフィリーズ打線を圧倒した。

 84球全体の平均球速は93.3マイル(約150.1キロ)と決して速くはなかった。それでもキャリアを通して“投球の生命線”となってきた4シームのそれは98.5マイル(約158.5キロ)と倍増。力勝負ができるようになり、スプリットとスライダーの2球種も活きた。

 防御率7.23、WHIP1.88と精彩を欠いた4月には、「メジャーでは通用しない」とマイナーでの再調整を論じる識者やメディアも少なくなかった。それでも「メジャー定着」を最優先とした球団方針の下で、己を見つめ続けた佐々木は、“トッププロスペクト”としての真価を発揮した。

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