石井コーチ古巣復帰で巨人が恐れる「倍返し」の事態とは
長年の横浜ファンにとっては待ちに待った朗報だった。ＤｅＮＡが巨人を退団した３軍野手コーチの石井琢朗氏（５１）を一軍コーチとして招へいすることが分かった。同コーチが古巣に復帰すれば、２００８年以来１４年ぶりとなる。セ・リーグ最下位に沈んだＤｅＮＡ三浦大輔監督（４７）の下にはほかにもＯＢの鈴木尚典氏（４９）、斎藤隆氏（５１）の入閣が決定。９８年Ｖメンバーが集結し、日本一奪回に向け動き出す。
今季６年ぶりにリーグ最下位に沈んだチームで課題は「足」を使えてないことにもあった。昨オフ、三浦監督は就任時に機動力野球を目標に掲げながら今季は１２球団最少の３１盗塁に終わった。打線は牧、桑原、佐野、宮崎と３割超えの強打者揃いでここに足を絡められれば、得点力アップは間違いなし。現役時代は盗塁王４度の実績を持ち、広島のコーチ時代には、教え子の丸、田中広を盗塁王に導くなど指導力に定評のある同コーチの「走塁改革」に期待が高まっている。
一方で流出した巨人にとっては頭の痛い事態となった。そもそも今回の流出の背景には原監督との確執もささやかれている。昨季から一軍野手総合コーチとして入閣した石井コーチは、中島の打撃再生に力を貸すなど、ナインからの人望も厚かった。しかし今シーズン終盤に三軍コーチに配置転換。方向性をめぐって原監督とぶつかったともいわれており、時を同じくして、チームは１０連敗を喫したこともあり、同コーチの去就が注目を集めていた。
1 2
