菊池雄星のMLB1年目、リーグ先発投手の中でほぼワースト成績ながら来季に向けた好材料とは?

タグ: , 2019/9/28

過去の日本人MLB選手の1年目は?

 過去の日本人メジャーリーガーの例を振り返ると、メジャー1年目にキャリアハイの成績を残すケースが多かった。現在プレーする田中将大、前田健太もそうだし、野茂英雄、松坂大輔、川上憲伸、高橋尚成らも、終わってみれば1年目の成績が最も良かった。

 理由はいくつか考えられる。まずデータの蓄積。過去のデータや映像がない状態で投げる1年目と違い、2年目以降は相手チームに分析され、対策を練られる。そして疲労の蓄積。中4日での登板を挟み、移動も長くて多いタフなメジャーの日程に、徐々に体が悲鳴を挙げていく。

 それらを踏まえれば、このメジャー1年目の数字は非常に物足りなく映る。

来季も戦力として期待するからこそ

 もっとも、ポジティブな要素がないわけではない。何より離脱することなく、1年間ローテーションを守り抜いたことは評価に価する。欲を言えば、だからこそせめて規定投球回はクリアしてほしかったのだが。新天地に飛び込み、1年間ローテーションを守った上で、パフォーマンスを維持していかにコンスタントに上質な登板を増やしていくか。そのための様々な術を、今季で学んだはずだ。

 そして首脳陣は最後まで菊池をローテーションから外すことなく、投げさせた。これは来季以降戦力として期待するからこそ。今年1年は勉強の時期と我慢し、マウンドに送り続けた。チームはとっくにプレーオフ争いから脱落しており、菊池に関しても結果だけを求めていたわけではない。何より来季以降につながる収穫を第一として投げさせ続けた。

 菊池自身、自分は早熟な選手ではなく、晩成型であると公言している。西武時代も高卒1年目は1軍登板なし。2年目に1軍デビューし10試合を投げ頭角を現わし始め、先発ローテーションに定着したのは5年目の2014年からと遅かった。

 とはいえいくらマリナーズといえども、いつまでも菊池の成長を待つ余裕があるわけではない。そうなると大事なのは来年のスプリングトレーニングであり、開幕直後の投球になってくる。そこで、今年の登板とはひと味違う、レベルが上がった投球をみせられるか。向上が見られないとなると、マ軍首脳陣も方針転換は早いだろう。

 種は存分にまかれたと思いたい。そして、それを芽生えさせられるかどうかは、このオフ、そして来春に懸かっている。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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