大学生投手3人を上位指名したソフトバンクの戦略に見えた“余裕” アマ屈指の「勝てる捕手」渡部海を引き当てた楽天の評価は?【ドラフト総評/パ・リーグ編】
競合となった鈴木の交渉権を引き当てた城島健司CBO。彼らの充実ぶりはその表情が物語る(C)産経新聞社
二刀流継続を望む怪物を指名した日本ハムは2項目で「A」
10月22日に行われた今年のプロ野球ドラフト会議は、支配下76人、育成51人の計127人が指名を受けた。各球団の想いが交錯した中で、果たしてどの球団の指名が評価できるのか。
各球団の指名を即戦力、将来性、戦略の3つの観点と、それらを総合した評価についてA、B、Cの3段階で採点する。ここではパ・リーグの6球団を見ていく。
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【ソフトバンク】
即戦力:B
将来性:B
戦略:A
総合:A
1位では2球団が競合した鈴木泰成(青山学院大・投手)を引き当てると、2位では有馬伽玖(立命館大・投手)、3位でも渡辺和大(慶応大・投手)と大学生の実績のある投手を上位で3人を指名した。3人とも秋は調子を落としており、その点は懸念されるが戦力的に余裕があるからこそ良い時のパフォーマンスを評価できたと言える。
支配下位9人中7人が投手で野手は2人ともリードオフマンタイプだったというのは少し気になるものの、将来性のある選手も多く、ポジションや即戦力にこだわらずに、徹底して実力とポテンシャルの高さを考慮した指名を貫いた印象のドラフトだった。
【西武】
即戦力:A
将来性:B
戦略:B
総合:B
1位では川尻啓人(亜細亜大・投手)を単独指名。大学生だが、本格起用が考えられるのは2年目以降の戦力という印象で、スケールの大きさが魅力だ。逆に2位の柿本晟弥(パナソニック・投手)と3位の沢山優介(ヤマハ・投手)は即戦力候補と言える。
今オフはポスティングシステムの利用が囁かれる平良海馬と高橋光成が抜ける可能性があることから、確実に力のある投手を狙って指名に成功した。唯一の高校生である田中諒(日大三・捕手)は捕手と紹介されたが、完全に打撃の評価で将来の中軸候補として大きく育ててもらいたい選手。5位の中津大和(日本生命・外野手)は外野のバックアップ要員として早くから戦力となる可能性も高い。少し投手に偏った印象だが、全体的には悪くない指名だった。
【日本ハム】
即戦力:C
将来性:A
戦略:A
総合:A
1位で菰田陽生(山梨学院・投手兼内野手)を単独指名できたことが何よりも大きい。本人も二刀流の継続を希望しているが、大谷翔平の実績があり、柴田獅子も順調に成長している日本ハムが最もマッチした球団だったことは間違いない。投打ともスケールの大きさは抜群で将来の看板選手として期待される。
2位以降も高校生を並べ、唯一の大学生である加藤宇(明星大・投手)もスケールが魅力の投手。中途半端な即戦力を狙うのではなく徹底して将来性を重視した指名に見えた。リスクももちろんあるが、常勝軍団のソフトバンクに対抗する戦略という意味では納得のいくドラフトだった。












