食事時間を見直し、アレルギー予防をしよう!

タグ: , , 2020/8/30

山梨大学医学部免疫学講座の、中尾篤人教授、中村勇規準教授は、以前の研究で24時間性のリズムを司る体内時計が、アレルギー症状の時間による変化に関係していることを発見しています。

つまり体内時計は、マスト細胞のアレルゲンに対する感受性を活動期は鈍く、休息期は敏感に反応しているので、ヒトでは夜間にアレルギー症状が強まり、夜行性のマウスでは日中に強くなると考えられておりました。

今回の研究では、アレルギー反応と体内時計が密接に関係していることから、不規則な食事時間の摂取はアレルギーの反応の強さに影響するのでは?

と考え、下記の方法で実験が行われています。

1.餌を24時間自由に与える(マウスは夜行性なので主に夜間に餌を摂取するが昼間にも少し摂取する)
2.餌を活動期(夜行性マウスでは夜間)の4時間だけ与える
3.餌を休息期(夜行性マウスでは日中)に4時間だけ与える

これらの食事条件でマウスを2週間飼育し、ヒトにおける蕁麻疹反応のモデル(PCA 反応)を、それぞれの群で、日中(午前10時)と夜間(午後10時)に引き起こした結果、マウスが摂取した餌の量は3群間でほとんど変わらず、体重変化も3群間でほぼ同じ結果でした。

PCA 反応の強さは、1の)群と2)の群では、休息期に強く活動期に弱い反応を示しました。

これは以前に中尾 教授らが見出した結果と同じものでした。

一方、興味深いことに3)の群では、休息期も活動期も強い反応が見られました。

またマスト細胞の体内時計のリズムを調べると、

3)の群では1)の群、2)の群が示す本来見られる(正常 な)リズムとは異なるリズムが刻まれていました。

アレルギー症状の緩和には、食事摂取時間が大切!

この研究の結果、それぞれのマウスの食べた餌の量や、体重の変化は見られませんでしたが、不規則に食事を摂った場合、体内時計のリズムも狂い、アレルギー反応が強く出てしまうことや、本来アレルギー反応が出にくい活動期でも症状が強く残ってしまうということが分かりました。

この研究内容のアレルギーの症状の強さが、食事摂取のタイミングと関わるということは、非常に興味がある内容で、従来の治療法に加え、規則正しい時間に食事摂取するということが、結果的にアレルギーの治療の一環を担うということは、素晴らしいことだと思いました。

今年の花粉症の季節は、今以上に食事摂取時間に気を配ってみると、症状のあらわれ方が変わるかもしれません。

皆様もぜひ実践してみてはいかがでしょうか?

(参考)山梨大学 プレスリリース
「食事の時間がアレルギーに強く影響する」





[文:栄養士・管理栄養士の求人情報サイト Dietitian job]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません

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