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なぜ中日は工藤公康だったのか 「脱カリスマ」を進めるドラゴンズ改革との高い親和性 鍵を握る「監督は中間管理職」の思想

タグ: , , , 2026/10/12

ドラゴンズを立て直せるか。工藤氏の采配に注目だ(C)産経新聞社

 中日ドラゴンズの新監督に工藤公康氏が就任することが決定的になったと報じられている。選手、コーチとしてドラゴンズに在籍したことのない人物が監督に就任するのは、1984年の山内一弘氏以来。2015年から7年間ソフトバンクの指揮を執り、3度のリーグ優勝と5度の日本一を達成した名将は、長期低迷が続くチームの“救世主”となるだろうか。

【関連記事】【中日】どうして工藤公康監督が誕生したのか…異例の外部招へい、背景に浮かぶ「球団改革」の本気度

 ドラゴンズの歴史を振り返ると、2人の「カリスマ監督」が屹立している。87~91年、96~2001年と2回に渡って指揮を執り、2度のリーグ優勝を達成した星野仙一。在任8年間で4度のリーグ優勝、2007年には43年ぶりの日本一をもたらした落合博満。性格こそ正反対だった2人だが、ともに強烈な個性と存在感でチームに君臨し、編成やドラフト戦略にも強い権限を及ぼすカリスマ監督だった。

 現役時代は29年間で通算224勝を挙げ、上述したように監督としても成功を収めた工藤氏もまた、ある意味では「カリスマ」だろう。だが彼の手法は、星野氏とも落合氏とも大きく違う。だからこそ、球団は今回、白羽の矢を立てたのだ。

 星野、落合という両カリスマが去ってからも、ドラゴンズは監督に全権を委任しては交代するたびにチーム作りが白紙に戻るという悪循環を繰り返してきた。だが、長く続く低迷を受けてようやく方針を転換。2025年に就任した朝田憲祐球団本部長、そして昨年招聘した荒木雅博本部長補佐の下、フロント主導のチーム改革に着手している。

 データサイエンティストやバイオメカニストなどの新しい肩書を設けて外部から人材を迎え入れ、メジャーではすでにおなじみの最新機器「トラジェクトアーク」(※各投手の球速や回転数、変化量などをそのまま再現した打撃練習マシン)も導入。同時に1・2軍での指導方針の統一やコミュニケーションの活性化も図っている。

 まず球団(フロント)が長期計画を策定し、現場がその方針に合わせて動く――これまでの球団の歴史も踏まえて言うならば、朝田&荒木体制のドラゴンズが推し進めているチーム改革のキーワードは“脱カリスマ”と表現してもいいだろう。

 そして意外にも(?)、工藤新監督はその方向性にフィットしている。

 2024年に著した『プロ野球の監督は中間管理職である』(北路社)という本の中で、工藤氏はこう書いている。

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