「そんなバカな!」中国勢2人を沈めたカットマンの衝撃 “従来の枠”を超えつつある橋本帆乃香は何がすごいのか
橋本の攻撃力の高さは、従来のカットマンのイメージとはかけ離れているC)Getty Images
カットマンが中国から2点取りする日が来るなど、一体誰が想像できただろうか。現地時間10月19日からタシケント(ウズベキスタン)で行われているアジア選手権の女子団体決勝、日本vs中国でのことである。
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中国は世界ランキング1位の孫穎莎、2位の王曼昱を欠いていたとはいえ、王芸迪(4位)、蒯曼(5位)、陳熠(10位)を揃えており、強敵であることに違いはない。対する日本は張本美和(3位)、早田ひな(6位)、そして、5月にロンドンで行われた世界選手権で蒯曼を破り、“中国選手キラー”として知られるカットマンの橋本帆乃香(14位)の布陣。攻撃型が優勢の現代卓球において、ただでさえ少ないカットマンが団体戦の決勝に出ることさえ希なのに、あろうことか橋本はこの夜、1番で格上の陳熠を3-0、5番で王芸迪を3-1で破って日本女子2大会ぶりの中国越えを決めてしまった。
橋本のプレーは、従来のカットマンの枠を超えつつある。まず驚かされたのは強烈なサービスである。それも、現在主流のスイングが身体で隠れ気味のフォアハンドサービスではなく、ラケットもボールも完全に相手から見えるところで打つ、堂々たる「バックハンドサービス」だ。見えているのに、あまりにも速く巧妙なスイングのため回転軸の傾きがわからないのだ。おまけに橋本は守備に自信があるため、レシーブから攻撃されることを何とも思わず、長く速いサービスをバンバン出す。これが「短いサービスを出して相手の攻撃を防ぐ」という攻撃選手のセオリーから外れすぎていることも相手を戸惑わせる。
結果、橋本はサービスエースを陳熠から7本、王芸迪から3本も奪った。陳熠も王芸迪もレシーブから無理な攻撃をしようとしてミスをしたのではない。相手がカットマンなので安全に“置きに行った”のにもかかわらず返せなかったのだ。圧巻は陳熠との第1ゲーム9-9の場面で、橋本はそれまで出していなかったバックハンドの逆横回転サービスを2本連続で出し、1本目はオーバーミスをさせ、次はネットミスをさせてこのゲームを奪った。「そんなバカな!」という場面だった。守備型であるはずの橋本は、ここにきてありえない殺傷力のサービスを身につけていたのである。












