波紋を呼んだ井上尚弥の“日本開催論争”は「たわごとだ」 米興行関係者が異論「オオタニはMLBに行かなければならなかった」

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 無論、日本開催を続ける井上陣営の意図に理解を示す関係者たちは少なくない。米興行大手『Top Rank』のトッド・デュボフ副社長は「身勝手な意見だと思う」とポーター氏の意見に強く反発。「私もできることならイノウエをアメリカで迎え入れたいと思っている。彼は天才だからね」としつつ、「でも、イノウエは市場に恵まれている。彼がアメリカに行く必要はない。パッキャオにとってフィリピンは売り込むには資源的に恵まれない国だったんだ」と論じる。

 デュボフ氏が指摘する井上の「市場価値」は、たしかに凄まじいものがある。来月6日に東京ドームで行われるルイス・ネリ(メキシコ)との一戦のゲート収入は、放映権料を含めて2800万ドル(約42億8400万円)に達すると見込まれている。ゆえに「日本には完全に発展した経済があり、大きなスタジアムと大きなメディアプラットフォームもある」と指摘する同氏は、日本が生んだトップアスリートを引き合いに、興味深い意見を投げかける。

「ショウヘイ・オオタニはMLBに行かなければならなかった。日本には彼が野球選手として成長するのに最も適した場所がなかったからだ。でも、イノウエは自分自身で己の戦うべき場所を決めることができる。日本でも、アメリカでも、ウェンブリー(英国)でもいい。

 イノウエは天才なんだ。彼をわざわざアウェーに連れて行く必要があるのだろうか? 『スターになるためにはアメリカに来なきゃいけない』なんて言うのは、ちょっとしたナルシストの考えだね。そんなのたわごとだよ。そういう目で彼を見ないでほしいし、私たちは感謝している」

 いまや全世界が熱視線を向けている井上。注目度がこれまで以上に高まるなかで迎えるネリとの東京ドーム決戦には、期待をせずにはいられない。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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