日本球界での失敗が飛躍の糧に 元阪神助っ人の“覚醒”に韓国紙も驚嘆「日本はいつまでも待ってくれない」

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安定感抜群の投球で絶対的エースの座についているアルカンタラ。そのパフォーマンスに韓国メディアも脱帽する(C)Getty Images

 日本球界から韓国へ戻った剛腕助っ人が躍動している。昨年のオフに阪神との契約満了を迎え、KBO(韓国プロ野球)リーグの斗山ベアーズへの復帰したラウル・アルカンタラだ。

 2年4億2000万円(推定)の大型契約を締結した阪神時代は本領を発揮しきれず、中継ぎへの配置転換も強いられていたアルカンタラ。日本において「ダメ助っ人」のレッテルも貼られた30歳だが、再生を誓って飛び込んだ韓国では水を得た魚のような快投が続いている。

【動画】元阪神アルカンタラの快投! KBOでも図抜けたピッチングをチェック





 アルカンタラがいかに図抜けた存在かは数字が如実に物語る。開幕から16先発でリーグ3位の8勝(2敗)をマークし、防御率とWHIPは驚異の1.97と0.93。16登板のうち12試合でQS(クオリティースタート)を達成するなど先発ローテーションの柱として堂々と君臨しているのだ。

 韓国球界は“超”が付くほどの「打高投低」傾向にある。そんな投手にとって負担の大きいリーグで圧倒的な成績を残すアルカンタラには、同国メディアも目を見張っている。日刊紙『朝鮮日報』は「日本で失敗した投手? いや、彼は日本でより逞しくなった投手だ」と指摘。阪神時代の苦悩ぶりにフォーカスしつつ、30歳の助っ人右腕が飛躍する理由を分析した。

 まず、同紙は日本での成績について「チームで最高クラスの扱いを受けたが、彼は誤算に近い内容に終始した。アルカンタラは、ある意味で日韓の野球のクオリティーの違いを露わにしてしまった。外国人選手に制限のある日本はいつまでも待ってくれない」とリポート。そのうえで、「アルカンタラは競争力だけは失っていなかった」とし、すぐさま再獲得に動いた斗山のスカウティングを称えた。

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