「最悪の補強」と揶揄された男が残した十分すぎる“置き土産” 藤浪晋太郎のオリオールズ電撃トレードが実現した理由

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アスレチックス入団間もない頃はコントロールが乱れ、自分で自分の首を絞めるような投球が目立っていた藤浪。それだけにここ最近の飛躍は素晴らしい。(C)Getty Iamges

 電撃トレードの一報は瞬く間に列島を駆け巡った。現地7月19日、アスレチックスが藤浪晋太郎をオリオールズにトレードで移籍したと正式発表したのだ。

 開幕当初の状態を考えれば、多くの野球ファン(とりわけ日本人)が驚くのも無理はない。阪神から念願を叶えてメジャーへステップアップを果たした藤浪だったが、開幕4先発で4敗、防御率14.40、WHIP2.07と大苦戦。課題だった制球難が改善できないまま、4月26日(現地)以降はリリーフに配置転換となっていた。

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 リリーフへ回ってからも藤浪は思うように投げ込めずに苦しんだ。一時は年間134敗ペースで負けが込んだチーム状況もあり、29歳の右腕には現地メディアでも批判が殺到。「球団史上で最悪の補強の一人」と揶揄された日もあった。

 ただ、試行錯誤を続けた日々は無駄ではなかった。メジャーの水に慣れ、徐々に投球フォームが安定しだすと、藤浪の問題視されていた制球も改善。7月入ってからの登板では8イニングでなんと与四球はゼロ。奪三振率11.25、被打率.154、WHIP(1イニングあたりに何人の出塁を許したかを表す指標)0.50と軒並みハイアベレージを記録し、支配的な投球を見せ続けている。この向上ぶりを見れば、ポストシーズン進出が現実味を帯びているオリオールズへの移籍も当然と言える。

 もっとも、藤浪のトレードは必然ではあった。昨年12月にチーム最高額に近い年俸325万ドル(約4億2000万円)での1年契約を締結したアスレチックスは再建期の真っただ中。鼻から他球団への売却を見込んでのものだったのは言うまでもない。

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