「技術だけでなく人間性も」巨人の外国人スカウト戦略がまたも的中か キャベッジの活躍で再評価

足も期待できるキャベッジの存在は、ますます大きくなりそうだ(C)産経新聞社
早くも「当たり」では…と評判です。
巨人の新外国人選手、トレイ・キャベッジです。今季開幕戦となった3月28日のヤクルト戦ではいきなりの2ランを含む3安打2打点の猛打賞デビュー。田口の死球に激高する場面もありましたが、「打ちたかったのに打たせてもらえなかったので、イライラしてしまった」と話し、翌日の試合前にはガッチリ握手を交わすナイスガイぶりを披露。するとその第2戦で3ランを放つなど、巨人の外国人選手では史上初の「開幕戦から2試合連続アーチ」を放ち、ファンのハートをしっかりつかんだのです。
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巨人取材歴が長いスポーツ紙のデスクは言います。
「昨年の今頃、チームは『オドーア・ショック』に見舞われていたことを思えば、実に明るいニュースです。オドーアは推定年俸2億円で巨人入りしたメジャー通算178発の強打者でしたが、オープン戦では34打数6安打の打率.176、本塁打もゼロとさっぱりでした。新任の阿部慎之助監督はファームでの再調整を指示しましたが、オドーアはこれを拒否。すると電撃退団、帰国してしまったのです」
打線の軸と期待されていたバリバリのメジャーリーガーが緊急帰国。本来ならチームの一大事でしたが、阿部新監督はピンチをチャンスに変えていきます。
「『MLB178発だろうが何だろうが、打てなきゃ2軍なんだ』とチームが引き締まり、一つになるきっかけになりました。あのまま阿部監督が変な気遣いをしてオドーアを1軍で起用し続けていたら、果たしてリーグ優勝できたかどうかは疑わしい。そして、助っ人に関してはMLBの実績だけでなく、日本球界で成功する気持ちがあるのかどうか、性格面の事前調査にも力を入れるようになったのです。その点、キャベッジは日本球界をナメることなく、成功を目指して真剣に頑張れる男だとの評価がなされた。技術だけでなく、人間性も重視したスカウト活動が実った形です」(前述のデスク)