ゴジラ帰還で巨人は変われるか “最後の国民的スター”に託された「新黄金時代」への道 日本一奪還の先にあるもの
だが、松井がヤンキースで2年目のシーズンを迎えた04年に勃発した球界再編騒動を機に、日本プロ野球は大きな変革期に入った。地上波での野球中継がほぼなくなった一方で、地域密着を重視するパ・リーグの人気が上昇。今シーズンは12球団の観客動員が史上最多(2717万7247人)を記録した。松井が活躍していた頃とはまったく違う形で、日本プロ野球は新たな黄金時代を迎えたと言ってもいい。
そんな中、“球界の盟主”だったジャイアンツの存在感は以前とは比べ物にならないほど薄れている。今季はシーズン途中で阿部慎之助監督が逮捕されるという不祥事も起きた。坂本勇人の衰え、岡本和真のメジャー移籍によるスーパースター不在という問題も抱えている。
そんな時代に、松井は言わば“切り札”としてジャイアンツに戻ってきた。
「(今年は)巨人にとって一つの危機だった年。そこを力強く乗り越え、強い巨人にしていくには松井監督にお願いするしかないと思った」(山口寿一オーナー)
オーナーの期待を受け、松井新監督は就任会見で「ジャイアンツに新たな黄金時代が訪れるよう、今日ここからスタートしていきたい」と語った。
その「黄金時代」とは、2012年を最後に遠ざかっている日本一奪還のみを意味するものではないはずだ。ドナルド・トランプではないが、「メイク・ジャイアンツ・グレート・アゲイン=ジャイアンツを再び偉大にする」——これこそが、松井新監督に課せられた最大の任務だろう。
[文:久保田市郎]
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