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ブラジル戦前に走った“二つの嫌なフラグ” 塩貝発言と続投報道が示した組織の未熟さ “修行”が必要なのは選手と監督だけではない【W杯総括】

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塩貝の発言がブラジルに火を付けた部分は少なからずあるだろう(C)Getty Images

 塩貝に限らず、他の若手に起きた可能性もある。たとえば、後藤啓介はつい最近、所属元クラブに対する言動で、アンデルレヒトの選手やファンを修復不可能なほど怒らせたことがあった。先月、ドイツのフライブルクへの移籍が決まって胸を撫で下ろしたが、実際もうベルギーではプレーが困難だったのではないか。

 こうしたことは事前に周りの大人が注意を促したり、火種から遠ざけておかない限り、どの若手に起きても不思議はない。正直、塩貝は運が悪かった。

 それもまた、若さ。無邪気な放言で相手に火を点けてしまう。本人に何ら悪意がなくても、異文化とのコミュニケーションは相手がどう受け取るか、つまり意図よりも結果がすべてということを、彼らはまだわかっていない。その危うさもまた、若さ。

 その結果、塩貝はブラジル戦で起用しづらい選手になってしまった。出せば大ブーイングを浴び、スタジアムの雰囲気をブラジルに支配されるのは火を見るより明らかだ。もっとも、後半があれだけ劣勢に陥った後なら、あえて出場させ、ブラジルの選手を削りに来させて警告を誘発し、何なら乱闘を誘発して時計の針を進めることを選ぶ監督さえいるかもしれないが、森保監督のキャラクターではない。塩貝のキャリアに傷を付ける可能性もあり、まあ、やらないだろう。

 森保監督はどこまで想定し、若い彼らをスカッドに加えていたのか。良い面しか見ていなかったかもしれない。中村敬斗のソックス騒動といい、塩貝のネイマール発言といい、今回のスタッフの準備が100%だったとは思わない。

 そして、もう一つ。塩貝だけではない。嫌なフラグはもう一つあった。塩貝を責める気持ちは1ミリも無いが、もう一つのほうには、1キロ以上苛立っている。

 それはスウェーデン戦の後、森保監督の続投ニュースが出たことだ。前回のカタール大会でもスペイン戦の直後に同じような記事が出たが、どちらもJFA内部から情報が出ている内容だった。呆れた。

 特に今回はチームの目標を「優勝」と言っているのに、ベスト8という未達成の基準があるのに、なぜグループステージ突破後にこんな達成感を匂わせてしまうのか。

 別にあの時点で森保監督の続投に賛成とか反対とか、評価の妥当性を問うわけではない。それは別の話。シンプルに、大会中にそんな話を出すな、という苛立ちだ。ハーフタイムインタビューもそう。これは許可したFIFAがどうかしているが、小さな余計なことが多かった。

 3D4Y。次は2030年、スペイン、ポルトガル、モロッコに集合だ。皆それぞれの4年へ。修行しなければいけないのは、選手と監督だけではない。

[文:清水英斗]

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