のどの痛みにはちみつは効果がある?咳の研究と取り入れ方・注意点を解説
のどが気になるときのはちみつの取り入れ方
はちみつを取り入れるなら、普段の飲み物や料理の甘味付けに少量使う方法があります。のどが気になるときは、はちみつの有無にかかわらず、水分をこまめにとりましょう。
ここでは、具体的な取り入れ方や摂取量の考え方を紹介します。
はちみつはそのままなめるの?
はちみつはそのまま少量なめるほか、普段の食事や飲み物にも取り入れられます。
先ほどの子どもの咳を対象とした研究では、はちみつをそのままなめる方法が使われています(※4)。ただし、この方法がのどの痛みにもよいかどうかは、十分にわかっていません。
普段の食生活に取り入れるなら、次のような方法があります。
<取り入れ方の例>
●白湯や温かい飲み物にはちみつを加える
●ヨーグルトにはちみつをかける
●料理の甘味付けに使う
はちみつ入りの飲み物を楽しむ場合、熱すぎない温度にすると飲みやすいでしょう。
1日どのくらいとればよいの?
はちみつは少量を取り入れる程度にし、摂りすぎに注意しましょう。
はちみつには、のどの痛みを和らげるための明確な摂取目安量はありません。子どもの咳を対象とした研究では、1回2.5〜10mLなどの量が使われていますが、のどの痛みに適した量を示すものではありません(※4)。
WHO(世界保健機関)は、はちみつや砂糖、シロップなどに含まれる「遊離糖類」の摂取量を、1日の総エネルギー摂取量の10%未満、できれば5%未満に抑えることを推奨しています(※5)。
例えば、1日2,000kcalを摂取する成人の場合、5%は糖類約25gに相当します。食品成分表の糖類含有量をもとに計算すると、はちみつ約33g(大さじ約1.6杯)の量です(※6)。
ただし、これははちみつだけの目安量ではなく、お菓子や甘い飲み物などに含まれる遊離糖類も合わせた量です。はちみつを取り入れる際は、ほかの食品から摂る糖分も考慮しましょう。
はちみつを摂るときに知っておきたい注意点
はちみつを取り入れる際は、下記の注意点を知っておきましょう。
1歳未満の赤ちゃんには絶対に与えない
1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを絶対に与えないでください。
はちみつには、乳児ボツリヌス症の原因となるボツリヌス菌の芽胞が含まれている場合があります。
1歳未満の赤ちゃんは腸内環境が十分に整っていないため、腸内で菌が増殖し、毒素を作ることで発症する可能性があります。
ボツリヌス菌の芽胞は熱に強く、通常の加熱調理では死滅しません。はちみつ入りの飲み物やお菓子も避けましょう。
一方、1歳以上では腸内環境が発達するため、はちみつによる乳児ボツリヌス症のリスクは低いとされており、1歳を過ぎればはちみつを食べられます。
摂りすぎや虫歯にも注意する
はちみつは糖分を多く含み、虫歯のリスクにも関わります。
のどが気になるからと、何度もはちみつをなめ続けたり、大量に摂ったりするのは控えましょう。
特に就寝前に摂る場合は、歯磨きなどの口腔ケアも大切です。
糖尿病などで食事管理中の方は自己判断で増やさない
はちみつは健康的なイメージがあるかもしれませんが、糖質を多く含む食品です。
糖尿病などで食事管理をしている方は、のどが気になるからと自己判断で摂取量を増やさず、医師や管理栄養士の指示を優先してください。
のどの痛みが続くときは医療機関へ
のどの痛みが強い場合や高熱がある場合、症状が長引いたり悪化したりするときは、医療機関に相談しましょう。
はちみつはのどが気になるときの食品の選択肢のひとつ
はちみつは、昔からのどの不調が気になるときに利用されてきた食品です。
のどのケアには、こまめな水分補給や部屋の加湿、十分な休養も大切です。こうした基本的なケアを心掛けながら、はちみつも選択肢のひとつとして、注意点を押さえて少量取り入れるのもよいでしょう。
参考・参照
※1
Md Lokman Hossain, Lee Yong Lim, Katherine Hammer ,Dhanushka Hettiarachchi, Cornelia Locher,”A Review of Commonly Used Methodologies for Assessing the Antibacterial Activity of Honey and Honey Products”,Antibiotics (Basel). 2022 Jul 20;11(7):975.
※2
Yazan Ranneh, Abdah Md Akim, Hasiah Ab Hamid, Huzwah Khazaai, Abdulmannan Fadel, Zainul Amiruddin Zakaria, Mohammed Albujja, Mohd Fadzelly Abu Bakar,”Honey and its nutritional and anti-inflammatory value”,BMC Complement Med Ther. 2021 Jan 14;21:30.
※3
Vitalia Murgia, Sara Manti, Amelia Licari, Maria De Filippo, Giorgio Ciprandi, Gian Luigi Marseglia,”Upper Respiratory Tract Infection-Associated Acute Cough and the Urge to Cough: New Insights for Clinical Practice”,Pediatr Allergy Immunol Pulmonol. 2020 Mar 17;33(1):3–11.
※4
Oduwole O, Udoh EE, Oyo-Ita A, Meremikwu MM ,”Honey for acute cough in children”,Version published: 10 April 2018
※5
World Health Organization. Guideline: Sugars intake for adults and children. 2015.
※6
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
執筆 広田 千尋(管理栄養士)
管理栄養士。病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。
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[文:あすけん 管理栄養士 公開日:2026.10.23]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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