知らぬ間にメンタルが崩壊!スポーツ選手の完璧主義という落とし穴

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セルフコンパッション

そこで、アスリートにとって有効な完璧主義対策は、セルフコンパッションです。セルフコンパッションとは、自分に対しての思いやりの事で、いつも責めてしまいがちな自己批判の態度を改め、慰めの言葉をかける事によって自らを励ましていく態度を養います。

他人が何か失敗をした際、多くの人は慰めの声をかける事が多く、批判的な声をかける人はあまりいません。しかし自分が失敗したとなると、なぜか人は批判的な声を自らに浴びせてしまいます。特に完璧主義の人は、その傾向が高いです。

そのため、完璧主義的な考えを持ってしまうアスリートの方々は、日常的にセルフコンパッションを行うことが重要です。

最初のステップとして、自己批判的な対応を自らに取っている完璧主義な自己を認識してみましょう。一歩引いて内なる声をどのように自分にかけているのか、再確認してみる事が大切です。

その後は、つい自分に浴びせてしまう批判的な言葉から、自らを思いやる言葉に変えていきます。「なんで自分はいつもダメなのだ。」と言っているところを、「あの点においては、良くなかったが、今日は昨日よりもこの点では良くなっている」、「完璧な人などいないよ。」など、より多面的に物事を考え、自分に思いやりのある言葉をかけることが大切です。

スポーツ界では、他人より速く、より強く、高い理想を掲げ、それに向かった努力を行っていくことが求められているため、他人と比較した完璧主義に陥りやすいです。

高い目標に向かって努力していく事はアスリートにとって重要ですが、完璧主義の罠に陥る事なく、より多面的に見た自分への思いやりを重要視してみると良いのではないでしょうか。是非参考にしてみてください。

参考文献:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7459616/





[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球を始め、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職を経験。
こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッド、スポーツメンタルコーチングを提唱。
プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。世界チャンピオン9名、全日本チャンピオン13名、ドラフト指名4名など実績多数。
アスリート以外にも、スポーツをがんばる子どもを持つ親御さんや指導者、先生を対象にした『1人で頑張る方を支えるオンラインコミュニティ・Space』を主催、運営。
『弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉』『モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術』など著書8冊累計10万部。

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