敗北予測を覆した熱狂復帰戦 46歳の偉人パッキャオの大健闘ドローに母国紙も仰天「判定は不十分。勝ったと思わせる試合だった」

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王者を前に倒れることなく、最後まで戦い続けたパッキャオ。そのタフさには脱帽するしかない(C)Getty Images

 歴史的な戴冠とはならなかったが、ボクシングのレジェンド戦士はふたたび存在感を示した。

 現地時間7月19日、米ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで、元世界6階級制覇のマニー・パッキャオ(フィリピン)が、プロボクシングのWBC世界ウエルター級タイトルマッチ12回戦に挑戦。2階級制覇王者で、WBC世界ウエルター級王者のマリオ・バリオス(米国)とフルラウンドの激闘を繰り広げ、0-1の判定で引き分けに。規定により王者の3度目となる防衛が決まり、パッキャオは自身の持つ同級最年長王座奪取記録(40歳215日)更新はならなかった。

【動画】46歳でも衰え知らず 王者と打ち合ったパッキャオの復帰戦をチェック

 結果的にタイトルには手は届かなかった。それでも「より戦術的に戦った」という序盤からバリオスと一進一退の攻防を展開したパッキャオは、実に3年11か月ぶりの復帰戦というブランクを最後まで感じさずに奮闘。軽快なフットワークから飛び込んで打つ左ストレートを、王者に果敢に打ち込んだ。

 決定打こそ放てなかったが、試合の主導権を握る場面も少なかったパッキャオ。試合を見た同業者たちが「この判定は狂ってるよ」(元3階級制覇王者シャクール・スティーブンソン=米国)と嘆くほどの接戦を演じたのは、小さくないサプライズだったと言えよう。親子ほどの年齢差から敗北を予測する声が圧倒的だった戦前の下馬評を考えればなおさらである。

 近年は、YouTuberや他競技選手とのエキシビションを繰り返してきた。昨年7月には、さいたまスーパーアリーナで開催された「超RIZIN3」で、元K-1ファイターの安保瑠輝也と対戦。その際にはキレのない動きを見せ、「限界説」も叫ばれた。

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