大谷翔平が「サイ・ヤング賞を獲るとは思えない」 元MLB名捕手が追及した防御率0.82の歴史的快投を続ける偉才の「課題」とは?
開幕から支配的な投球を続けている大谷(C)Getty Images
「試合を壊さない」大谷の凄み
「投手・大谷」の歴史的な快投が続いている。
現地時間5月27日に本拠地で行われたロッキーズ戦で先発登板した大谷翔平(ドジャース)は、6回(99球)を、被安打0、7奪三振、与四球4、1失点と好投。四球と死球で得点圏に走者を置いた4回に内野ゴロの間に1点を失ったが、先発投手としてゲームを作った。
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当人は「自分の投げたいところに投げられていないフラストレーションと格闘していた感じ」と制球面の課題を吐露したが、世間一般的に見れば、1点を失っていようと“6回ノーヒット”という結果は「好投」を言えよう。
投打二刀流での完走を目指している今季は「投手・大谷」が登板毎に凄みを増している。開幕から9登板(55.0イニング)を消化して、防御率は0.82、WHIP0.82、被打率.147、被OPS.447と軒並みハイスタッツをマーク。さらに8登板でQS(先発投手が6回以上を自責点3以内に抑えた場合に記録される指標)を達成するなどほぼ全試合で「試合を壊さない」投球を続けている。
ちなみに1920年以降のMLBにおいてシーズン最初の9先発での防御率0.82は、史上3番目に低い値だ。歴代トップは2021年に0.62を記録したジェイコブ・デグロム(当時ニューヨーク・メッツ)、2位には1966年に0.69を記録したファン・マリシャル(当時サンフランシスコ・ジャイアンツ)が君臨しているが、大谷がいかに打たれていないかは十分に伝わるはずだ。
見ていて胸がすくような投球を続ける大谷。その快投ぶりを見ていて、どうしても頭をよぎるのは、「投手版MVP」とも評されるサイ・ヤング賞を獲れるかいなかだ。
現時点で懸念材料はある。投打二刀流を継続する中で、どうしても体力やコンディション面での不安が付きまとう大谷は、慎重な起用法が続く。そうなると、同賞の記者投票において重要視されているイニング数が増えないため、ライバルとの「差」が生じてしまうのだ。
しかし、現在の調子を維持し続け、防御率ゼロ点台を続けたとしたら投票者たちの考えは覆るだろうか。現役時代にMLB通算2043安打を放った強肩強打の名捕手であるAJ・ピアジンスキー氏は、自身がホストを務める米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』において「俺はまだ彼がサイ・ヤングを獲るとは思えない」と指摘。シビアな持論を展開した。







