「非常に心が温まる」長野久義の巨人復帰から見えた、両軍の心意気とは?

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(C)Getty Images

 広島長野久義外野手の巨人へ無償トレードで合意したことが正式発表され5年ぶりに巨人に復帰することが決まった。

 その長野の巨人復帰について、現役時代に横浜ベイスターズなどで活躍し、引退後もアテネオリンピック日本代表や、横浜でコーチを歴任してきた野球解説者の高木豊氏が、自身のYouTubeチャンネルで語った。

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 長野は2度ドラフトを断り、2009年に念願の巨人へ1位で入団。新人王や首位打者に輝くなどチームに欠かせない選手として、リーグ3連覇に大きく貢献した。しかし2019年に、巨人がFAで獲得した丸佳浩の人的補償で広島へ移籍。4年目のシーズンとなった今季は、二軍暮らしを余儀なくされる時期も多く、58試合出場に終わったものの、7月の巨人戦では満塁本塁打を含む二打席連続本塁打を放つなど、存在感を発揮していた。

 今年で38歳となるこのタイミングで古巣への復帰がかなう形となった今回の移籍について高木氏は、「非常に心が温まる。巨人も長野のことを忘れていなかったし、広島も右の強打者で、チームの内情を知っている選手が出ていくのは厳しいことだとは思うけど、それでも快諾してくれたという広島の懐の大きさを感じる」とほっとした表情で、長野自身の思いを組んだような両軍の心意気を称賛した。

 広島にとっては、若手主体のチームに移行していく時期という観点で見れば多少の合意点もあったかもしれないが、経験豊富で面倒見の良い長野を手放すメリットは少なかったようにも見える。長野自身についてよく知る高木氏も、「長野は非常にジェントルマンで紳士。長野と一緒に飲んだ時も、周りにすごく気を遣えるというか、1人でも楽しくなさそうな人がいると声をかけてあげたり、みんなをまとめる力がある。飲み方もきれいだしね」「だから若い選手の見本にもなるから、若手の育成としても(広島は)長野に残ってほしかったと思う。人として立派な長野を見て育ってくれるように」と、長野の印象を振り返りながら、彼の優れた人間性や気配り術にも感銘を受けた事を明かし、広島も選手としても指導者としても重要な存在だったのではないかと語った。

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