中日、正捕手争いはしばらく続く? 1軍キャンプ完走の「4人衆」中心に展開か

経験と実力で言えば最有力なのは木下だろう(C)産経新聞社
プロ野球開幕まであと1か月を切った。中日は春季キャンプを打ち上げ、本格的に実戦に入っていく。3月1〜2日には開幕戦を戦うDeNAとの“前哨戦”が行われるなど、周囲のボルテージは徐々に上がっていくことだろう。
本稿ではポジション争いに着目。その中でも正捕手争いについてまとめたい(※数字は3月1日現在のもの)。
【動画】期待しかない!中日新助っ人ボスラーの豪快弾をチェック
■絶対的正捕手は不在
中日の捕手事情を軽くおさらいしておくと、昨季は加藤匠馬がチームトップの82試合でマスクを被った。次いで木下拓哉の71試合、宇佐見真吾の53試合と続いている。
絶対的な正捕手がいなくなって久しい中、前述の3人はいずれも30代に突入。井上一樹新監督は「同じ力なら若い捕手を使う」と公言しており、世代交代が行われるか否か、という状況となっている。
それを踏まえて、捕手陣の現状を見ていこう。
■木下拓哉(33歳):実力者の意地を見せられるか?
経験と持っている実力でいけば、最有力なのは木下だ。2021〜22年に2年続けて120試合以上出場した実績があり、強肩強打ぶりで一時は正捕手の座を射止めた。
ただ、以降は度重なる故障と不振に苦しみ、年々成績が低下。FA権を行使した上で残留を決め、もうひと花咲かそうと決意を新たにしている。
ここまでは特に問題なく調整を進めており、実力者の意地をシーズンでも見せたい。
■宇佐見真吾(31歳):自慢の打撃で突き抜けたい
打力でいえば、間違いなく宇佐見が一番だ。巨人〜日本ハム時代から定評のあったバッティングに磨きがかかり、昨季は後半戦の主戦捕手に。規定打席未満ながら、打率.303、OPS.752と好成績を残した。
課題は守備で、2月23日の阪神戦(北谷)でパスボールを記録。リード面は問題ないのだが、ブロッキングに関してはやや劣る印象だ。
とはいえ、ベンチに置いておくにはもったいないほどの勝負強さと長打力。自慢の打撃でレギュラーへ突き抜けたい。