「キスアンドクライに酸素ボンベが・・・」フィギュアスケーターの過酷な体力づくりとは

タグ: , 2020/12/9

腹筋が凄かった選手が・・・

ただ滑り切るための体力をつけるだけでなく、美しいジャンプやスピンを作り上げるためには、それに見合う筋力が必要だという中野さん。

元々自身は筋トレ、特に腹筋が嫌いだったという中野さんだが、ある人物のおかげで意欲が湧いてきたという。

「フィギュアスケーターは、ジャンプやスピンをやることによって、脚力と背筋はついているんですけれども、腹筋だけは自分でトレーニングをしないとつかないものなので、しっかりと取り組んでいかないといけないですね。
男子選手は当たり前に腹筋が割れている方が多いんですが、ビックリすることに女性選手もバキバキに割れていて、脱いだらびっくりする選手が結構います。
私が現役のころ、長座の姿勢で右手で縄跳びを回転させてお尻を上げて跳ぶことや、座った状態でこのままジャンプを跳べるか、と言われてやってみたことがあったんですが、全然出来なくて・・・。
その時に先生から、『これが凄かったのが荒川静香なんだよ。』って言われて、そこから、私も頑張らなきゃと思い、腹筋をやろうと火がつきました。
荒川静香さんは、凄く体幹の整った方で、そう言ったことが簡単にできる天性の才能のスケーターなので、今でも尊敬しています。
荒川さんは今でも滑っていますが、トレーニングを積んでいないと出来ないことなので、今滑っていることが素晴らしいですね。」

さらに中野さんは、これ以外にも、フィギュアスケートに欠かせない体づくりの要素についても語っている。

「男子も今そうだと思うんですが、女子はなんと言っても柔軟性が重要ですね。柔軟だけは毎日欠かさずやった方がいいと思いました。
体はあっと言う間に硬くなってしまうんですが、そうすると、体の使い勝手が悪くなったり、見栄えもだんだん変わってきます。
そのために、クラシックバレエやダンスなど、必ずフィギュアスケートに付随してためになるトレーニングをやっていました。
クラシックバレエって、姿勢も綺麗になりますし、手の位置や腕の動きが凄く美しい見栄えになるので、やって損は全くないと思いますね。
もしフィギュアスケートを長く続けたいと思っている方は、クラシックバレエも一緒にやるとまた違った表現方法や見栄えになると思います。」

中野さんによると、筋トレや柔軟の他に、体力をつけるために行っていた、ある「過酷」なトレーニングがあるという。

「筋トレやクラシックバレエといったトレーニングもある一方で、体力をつけるために、高地トレーニングを実践します。わざと、標高の高いところに行って練習をして体力をつけるんです。
標高が高いことによって、凄い息切れがするんですが、そこで4分間滑り切る体力をつけていきます。
日本でいうと、野辺山(長野県・標高1200m)にスケートリンクがあるんですが、そこを貸し切ってトレーニングを行っていました。
ある時、メキシコで、標高2000〜3000mの会場で行われた試合があったんです。なんと、その時キスアンドクライに酸素ボンベが置いてありました。そのくらい危険だというのを大会運営の人たちは感じたんでしょうね。私も初めてのことだったんですが、酸素ボンベを吸ってから演技に向かいました(笑)
実際私は色々なトレーニングを積んでいたおかげで大丈夫だったんですが、前に足が進まなくなって滑るのが精一杯というくらい大変そうな選手もいました。
なので、標高の高いところで練習するというのは、凄くいいトレーニングだったんだなと思いましたね。」

さらに動画では、美しく魅せるフィギュアスケートに欠かせない、体型維持についても語っている。





※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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