【現役選手の視点/シェーファーアヴィ幸樹】フィンランド戦の歴史的勝利の要因を分析!「MVPはホーキンソン選手です」【バスケW杯】

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両チームあわせて最多となる37分32秒のプレーをこなしながら、あらゆる局面に絡んだホーキンソンの貢献度は高かった(C)Getty Images

 日本代表が歴史的な勝利を挙げた。

 8月27日に「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の1次ラウンド・グループE第2戦が行われ、日本代表が98ー88でフィンランド代表を下した。最大18点差ついたゲームを覆しての逆転勝利を、「現役選手」はどう見たのか。日本代表として東京五輪を戦い、現在は右膝前十字じん帯断裂から復帰を目指すシーホース三河のシェーファーアヴィ幸樹に試合の感想と次節オーストラリア戦へのポイントを聞いた。

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      ◆      ◆      ◆

 フィンランド戦の勝利は、素晴らしかったし、本当に嬉しいです。日本は前回のドイツ戦で出だしの第1クオーターが良くなかった反省を活かして、すごくいい勢いでこの試合に入れました。第2クオーターは相手のシュートタッチが良くなったのもあって、向こうのリズムで進んでしまいましたが、そこでズルズルいかずに止められたのも良かった。ここ数試合は日本の3ポイントが入っていませんでしたが、必ずどこかで入るタイミングが来るものなので、それがこの試合の第3クオーター最後と第4クオーターに来たという印象です。最大18点差をひっくり返したわけですからね。なんて面白いゲームをしてくれるんだと。

 3ポイントの確率が上がったのと併せて、ディフェンスが良かったのも日本の勝因の一つだったと思います。しっかりフィンランドをスカウティングして、相手に好きにやらせなかった。エースのマルカネン選手にプレッシャーをかけて、彼がドライブしたら一人二人とヘルプにいってケアしていたし、他の選手にも簡単に点を取らせなかったのが大きかったと思います。第4クオーターなんて、相手に15点しか取られていません。試合終盤のディフェンスは本当に良かったと思います。

 フィンランド戦で一番印象的だったのは、ホーキンソン選手のパフォーマンスです。もちろん、富永啓生選手、河村勇輝選手、比江島慎選手も得点を重ねていたし、特に河村選手は試合終盤に3ポイントを決めまくってチームを勝たせた面もあると思います。それでも、僕から見ると、ホーキンソン選手の試合を通しての貢献度が凄かった。37分も出てますからね。誰よりもコートに立ちながら、常にファストブレイクに走って、常にリバウンドにも絡んで、そのうえでマルコネン選手のディフェンスもしていました。オフェンスリバウンドに一人で絡んでいる場面もありましたし、あれを一人でやり続けたのが本当にスゴイです。ビッグマンとして、あのしんどさを知っているつもりなので、フィンランド戦のMVPを選ぶとしたらホーキンソン選手ですね。

 ホーキンソン選手がドイツ戦よりも活躍できたのは、序盤でのファールを抑えられたのも大きいと思います。ドイツ戦では早めに3ファールしてしまった分、いつもの100%のプレーができていなかったんですが、フィンランド戦はファールを抑えて常にアグレッシブなプレーができていました。

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