岩手県から大谷、佐々木ら怪物が続出する理由・・・すべてを変えた「たった1人の存在」

タグ: , , , , 2022/4/24


 それでも岩手から怪物が多発する理由とはいえない。県野球関係者の話を総合すると、「菊池雄星(30=ブルージェイズ)の存在が、岩手県野球界のすべてを変えた。甲子園優勝が遠い夢物語でなく現実的な目標になり、子どもたちは自信を持ち、指導者が変わるきっかけになった」という。

 菊池も岩手の盛岡市出身で、大谷の3つ年上の高校先輩にあたる。花巻東時代のエース菊池は2009年春のセンバツで準優勝、夏の選手権で4強入りを果たした。全国で1勝できればいいほうだった岩手県代表の常識をくつがえす活躍ぶりで、県民は熱狂。「岩手のために」「岩手でもできる」と菊池が繰り返すメッセージには、大きな発信力があった。

 一方、菊池が甲子園の連投で故障したことが、指導者の意識改革につながったという。ケガをせず技術を向上させるために勉強し、指導者同士で連携し、小中高やリトルシニアリーグとも情報共有し合っている。大船渡の国保陽平監督が、成長通に悩む佐々木について、大谷を育てた花巻東・佐々木洋監督にアドバイスを求めるなど、敵味方の垣根を越えて、金の卵を大事に育てる土壌がある。

 菊池との出会いから多くを学んだという花巻東・佐々木監督は「岩手にはもともと才能のある選手がいたけど、うもれていた。逆にいえば、指導によって才能がつぶされてきた。指導者の意識が変わり、才能を伸ばす指導が増えてきたんだと思います」。

 菊池が甲子園、プロで活躍して道を切り開き、大谷、佐々木が続いた。さらに花巻東には1年生で50本塁打以上を放った佐々木監督の長男・鱗太郎内野手(2年)が「新怪物」候補として控えている。指導者がレベルアップし、育成段階から高校まで、無理せず、楽しく、自ら考えて野球に取り組める環境こそが、スペシャルな才能が岩手で次々と開花する理由なのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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