裏方の信頼を落とした水原被告の“泣き落とし” 元ヤ軍戦士が裏切りの数々に呆然「本当に最悪な事件だ。悲しさすらある」

裁判では事実とは異なる証言を繰り返した水原被告。(C)Getty Images
最後の抵抗であった泣き落としすらも認められなかった。
現地時間2月6日、米カリフォルニア州の連邦地裁は、ドジャースの大谷翔平の元通訳で、銀行口座から約1659万ドル(約25億7000万円)を盗み、スポーツ賭博の胴元に不正送金したとする銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告に対し、求刑通り禁錮4年9か月を言い渡した。
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大谷に対する約1700万ドル(約25億6700万円)の賠償命令も含めて検察側の主張が認められた。その上でお茶の間の関心を集めたのは、水原被告が量刑言い渡しに先立ち、判事に情状酌量を求めた手紙の内容だ。
司法取引により罪を認めていた水原被告は、ジョン・ホルコム判事に情状酌量で禁固1年6か月への減刑を要求。大谷の通訳を含めたサポートをする上で、年末年始もなく低賃金で長く時間を拘束され、「生活苦」を訴えたとされる。
しかし、そうした主張の“悪質性”はすぐに露呈した。検察側の調査の結果、水原被告に対して大谷側がボーナスやチップなど数百万円単位の支出を行っていたことが判明。ほかにも高級車のポルシェを贈られるなど十分すぎるほどの援助を受けていた事実も明るみになった。
一連の事実発覚によって、量刑言い渡しの場でホルコム判事から「全く信用できない」と断じられた水原被告。米スポーツ専門局『ESPN』などのリポートによれば、その表情は終始、うつろなままだったという。