“三笘対策”をいかにこじ開けるか プレミア2年目の三笘薫が直面する”真のスター”への試練【現地発】

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リバプール戦では複数枚のマーカーに寄せられ、自由を許されなかった三笘。持ち味のスピーディーな攻撃も鳴りを潜めた。(C)Getty Images

 今季の対戦相手は、複数枚でのマークはもちろん、今月8日のリバプール戦のトレント・アレクサンダー=アーノルドのように攻撃的なSBにも守備を徹底させている。「三笘対策」をしているのは明らかだ。もっとも、それは昨季途中からすでに見られた傾向でもある。そして昨季の彼は対処に奔走する相手を葬り去るほどのパフォーマンスができていた。

 シーズンはまだ始まったばかりである。発展途上のチームで三笘自身もプレミアリーグとELのタフな戦いを両立させながら数字は残している。

 第2節のウルヴァーハンプトン戦、後に8月のプレミアリーグ月間最優秀ゴール賞に選出された今季初得点は、左サイドからの力強いドリブルでカットインし、敵DFをごぼう抜きして生まれた。この試合後に三笘は、こう話していた。

「身体作りはしてますし、あそこで負けないようにしないといけないと感じてたんで。昨シーズン以上の出力だったり、トップスピードだったりっていうの求めてます。そういうところがもっとついてくれば、もっともっといいゴールも決めれるかなと思います」

 冷静に考えれば、プレミアリーグの檜舞台で当たり前のように活躍しているだけでも彼の才気が伺える。数年前までは決して考えられなかった活躍を、現在の三笘はやってのけている。

 プレミアリーグとELの二足の草鞋を履き、間違いなく疲れもピークに達している。今回の代表辞退はその影響と言えるが、今後のスケジュールを考えても懸命な選択と言える。さらなる進化に向けて必要な休息時間。その後には、再び大きく飛躍する三笘の姿があるに違いない。





[取材・文:松澤浩三 Text by Kozo Matsuzawa]

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