規定クリアまで「9イニング」に迫った大谷翔平のピッチングを日本一の投手コーチ佐藤義則氏が徹底分析!「”その日の良いボール”の見極めが必要」

タグ: , , , , 2022/9/25

 基本的にストライクゾーンで勝負する大谷だが、今日は普段以上に「1、2球で打ち取りたい」という雰囲気を感じた。もっと腕の振りに間を持たせ、左足の踏ん張る力を活かすとピッチングにも”ゆとり”が出ると思う。

 ただ、そんな中でも勝ち星を手にできた。いつも良いピッチングができるわけではないし、悪いところが出た時でも何とかゲームを作るのが先発の役目。それを全うできたのは、合格点を与えられるだろう。

 この試合で奪三振率が11.94になり、メジャーリーグトップになった。大谷は空振りを取れるボールが多い。ストレートは言わずもがな。スプリットもスライダーも、さらにはツーシームも投げ始めた。特にスライダーが得意だから、右バッターから三振を奪う率は高くなる。左バッターに対してのスプリットの精度が上がれば、もっと三振は増えるだろう。この試合でシーズン200奪三振に乗せた。日本人では野茂英雄、松坂大輔、ダルビッシュ有に続いて4人目だそうだが、さらに数字を伸ばしていきそうだ。

 今日は5回0/3しか投げられなかったので、投球規定回数まで「残り9イニング」になった。あと何試合投げられるかによるが、残り11試合ということを考えると、2試合投げるのは可能だろう。今日もヒット3本しか打たれていないので、フォアボールがなければ球数が減り、7回以上は普通に行けたと思う。やはり勝負を急ぎ過ぎないこと。それが残り試合でも大事になりそうだ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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