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「無茶苦茶に練習をさせるっていう時代じゃない」ルーキー全員二軍スタートの決断を支えた“焦らない育成”の真意 村田二軍監督に訊いた思想【DeNA】

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一軍でも戦力となった宮下をはじめルーキーたちを揃って二軍スタートさせたDeNA。その決断の裏には、村田二軍監督の育成方針があった(C)産経新聞社

快進撃を支えたルーキーたちの躍動

 レギュラーシーズンで借金15から貯金2と快進撃を見せ、ポストシーズンでは2年ぶりの日本シリーズに進出した2026年の横浜DeNAベイスターズ。その快進撃の裏には、大卒社会人上がりの即戦力ルーキーたちの躍動があった。

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 ドラフト3位で入団した宮下朝陽は一軍で71試合に出場して打率.258、8本塁打、26打点。5位の成瀬脩人も一軍28試合で打率.261をマーク。クライマックスファーストステージでは大ファインプレーで流れを作り、ファイナルステージ第4戦では、阪神の大竹耕太郎からプロ初本塁打となる勝ち越し2ラン。さらに日本シリーズ第2戦では5打数3安打と、初めて経験する大舞台でも結果を残した。

 投手では、4位の片山皓心が一軍8試合で3勝2敗、防御率2.64、44回1/3を投げて45奪三振。2位の島田舜也も5月の中日戦でプロ初勝利を挙げた。

 一方、ドラフト1位の小田康一郎は一軍では11打数ノーヒットに終わったものの、ファームでは存在感を発揮。103試合に出場して打率.280、5本塁打、54打点を記録し、ファーム優勝の原動力となった。

 形は違えど、2026年のルーキーたちは、それぞれの場所で確かな足跡を残した。その成長を支えた取り組みの一つが、彼らルーキー全員を二軍からスタートさせるという育成方針だった。

 春季キャンプの段階からファームで徹底して鍛え上げ、開幕一軍に新人を送り込むことはなかった。球団は、最初から一軍で結果を求めるのではなく、プロ野球を一年間戦い続けるための技術、フィジカル、そして考え方を身につける時間を優先した。

 ではなぜ、即戦力と目されたルーキーたちをすぐに一軍へ送り出すのではなく、ファームで時間をかける方針を選んだのか。その背景には、選手一人ひとりの成長段階を見極めながら「強い選手」を作っていくという明確な育成思想があった。

 技術を教える前に、まずプロとしての考え方や野球への取り組み方を身につけさせる。ファーム全体の育成責任を担う村田修一二軍監督が、何よりもルーキーたちに最初に求めたのが、「姿勢」だった。

「プロ入ってからの考え方、野球に取り組んでいく姿勢を先に教えて、その中で技術力がついてくる。技術だけやっときゃそれできるっていう世界ではない。先に考え方とか姿勢があるんです。それが10頑張ったところに12、13プラスアルファが出てくるはずなんです」

 村田監督は、ルーキーたちだけではなく、毎週の休み明けに、全選手と「今週をどういう考え方で臨むのか」を確認する。指導者から一方的に答えを与えるのではなく、自分で決め、それを実行するところまでを一つのサイクルにした。

「俺はこういう考え方で今週臨むと。お前らはどういう考え方で臨むんだと。自分で考えて決めて実行しろと言ってました。それでやってないやつは、『なんで自分で言ったのにやってねえんだ。自分で決めたんだろ』って。それをみんなで取り組みました」

 指揮官が重視したのは、技術だけではなく、自ら考えて行動する習慣だった。

「正しい考え方をすれば、正しい努力が生まれるから、最短で上手くなっていくはずなんです。そこを育成できれば、強い選手になれる。考え方が素晴らしい選手が集まったチームは絶対強くなると僕も思ってるんで。強いチームを作るには、まず強い選手を作るっていうことです」

 実際、宮下、成瀬、片山らはファームで実戦経験を積みながら、それぞれの課題に向き合い、一軍で結果を残すところまでたどり着いた。

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