「やっぱり、もっと評価されないといけない」メガクラブ移籍が実現しなかった現実をどう受け止めるか 佐野海舟が語った己の“現在地”【現地発】
ブラジル戦で目の覚めるような“一人カウンター”からのゴラッソをねじ込んだ佐野(C)Getty Images
追い求める「守備だけの選手」からの改善
この夏、日本代表MF佐野海舟の去就の関する多くのニュースは、日本だけでなくドイツ国内でも飛び交った。ブラジル代表戦で決めた鮮烈なゴールに代表される今年6月に開催された北中米ワールドカップでの活躍を受け、その存在は移籍市場を賑わせた。
実際、移籍の可能性もあったのだろう。ドイツでは大手スポーツ紙『Bild』が「プレミアリーグのクリスタルパレスがサノに3000万ユーロ(約53億円)でオファー」と発信するなど佐野の去就は具体的な移籍金を交えて伝えられた。
しかし、最終的にマインツ残留は決まった。去就に揺れる中で佐野が強く意識するようになっていたのは、攻撃面での数字だという。
これまで佐野が評価されてきたのは、単独でボールを奪いきる力、ピッチ全域をカバーする守備範囲、狙いすましたインターセプト、そして中盤でチームのバランスを取る能力という主に守備面での能力だった。
自身の強みを伸ばしてきたからこそマインツで欠かせない存在になった。一方で、より高い評価を得るためには、さらなる武器を加える必要がある。佐野自身はそう考えている。
マインツで3年目を迎えた今季のブンデスリーガ第2節のハンブルク戦後、本人に「目標」を尋ねると、はっきりと「結果」について言及した。
「やっぱり、もっと評価されないといけないというのは感じています。今できているプレーに付け足して、結果の部分。もっと数字で目に見える結果というのが必要になってくると思います。そういう面では、しっかりゴールもアシストも取れる選手になりながら、自分のベースである守備の部分について毎試合基準高くやる必要があるかなと思っています」
己に不足する攻撃力を身につけるために、守備での献身性を犠牲にするわけではない。むしろ、これまで築いてきた守備という土台はそのままに、ゴールとアシストと言う目に見える貢献もできる選手になろうとしている。
もっとも、攻撃面での変化は昨季から見え始めていた。2025年12月のザンクトパウリ戦後に自身が成長した部分を聞いた際にも、佐野は守備を自身の基準として挙げながら、攻撃面での手応えを語っていた。
「自分がやりたいプレーとチームで求められていたり、バランスを見てやらないといけない難しさはあると思うんですけど、その中でも守備の持ち味っていうのは基準高くやれてると思います。攻撃の部分でも、去年よりかはできるプレーっていうのも少しずつ増えていきつつあると思う。質の部分をしっかり基準高く持って、波のないプレーっていうのをやれればいいかなと思います」












