「偽善者になるつもりはない」山本由伸の幻と消えた大記録 Wソックス地元局の解説はまさかの異論「どうせ負けるなら、完全試合を見せてくれと思った」
ノーヒッター、さらには完全試合も達成目前で幻となった山本(C)Getty Images
まさにあと一歩で大記録の可能性は潰えた。
現地時間6月13日に敵地で行われたホワイトソックス戦で、先発マウンドに立った山本由伸(ドジャース)は、序盤から四隅を丁寧に突く危なげない投球で相手打線を翻弄。8回2死まで一人の走者も許さずに、6日前の前回登板から脅威の45者連続アウトと、連続アウトのメジャー記録(46者)まであと1人と迫っていた。
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しかし、野球は甘くはなかった。山本は8回2死で迎えたチェース・マイドロスも遊ゴロに打ち取ったのだが、打球がイレギュラーに跳ね上がった影響で、名手ムーキー・ベッツがファンブル。処理を仕切れずに走者を許してしまったのだ。
山本はノーヒットピッチングを続けていた9回に先頭打者のトリスタン・ピーターズに、105球目の96.6マイル(約155.4キロ)の4シームを右翼ポール際に運ばれ、ノーヒットノーランの偉業も達成できなかった。
その後、1死をとったところで降板を余儀なくされた山本。敵地にもかかわらず、ベンチへと下がる右腕には万雷の拍手と声援が送られた。目の肥えたファンたちの反応を見ても、おそらく誰もが日本人エースの偉業を目にしたかったという想いに駆られていたのは、想像に難くない。
実際、相手の地元局も、試合後のハイライト番組内で一大トピックとして大きく取り上げたのは、山本の快投についてだった。米イリノイ州スポーツ専門局『Chicago Sports Network』の解説を務めた元ホワイトソックス監督のオジー・ギーエン氏は「言わせてもらうな。私は彼に完全試合をやってほしかった。なぜなら、どうせ今日は同じ負けだからだ。負けは負け。そういう試合だった」と告白。野球人として、伝説が作られる瞬間を「見たかった」と繰り返した。












