魂の138球!山本由伸 日本ラス投を14奪三振の日本記録更新で飾る

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山本は14奪三振の力投でチームを勝利に導いた(C)Getty Images

「SMBC日本シリーズ2023」第6戦(京セラドーム大阪)が11月4日に行われ、オリックスが5―1で阪神を下した。先発した山本由伸投手は9回を投げ1失点、14奪三振の完投で日本シリーズ最多奪三振記録を更新、チームはこれでシリーズを3勝3敗のタイとした。

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 先に先制したのは阪神だった。2回にシェルドン・ノイジーのソロで先取点を奪うも、直後の2回にオリックス打線は若月健矢の適時打、中川圭太の犠飛で逆転に成功。5回にも紅林弘太郎の2ランで突き放した。

 山本は序盤、走者を出すシーンも目立ったが、味方が点を取った5回以降、ギアを上げた。150キロ超の直球を軸に第1戦で制球に苦しんだカーブを含む、フォーク、スライダーと変化球の制球も冴え、阪神打線を封じ込める。

 8回まで126球を投げていた山本は9回もマウンドへ。先頭の糸原健斗から157キロの直球で空振り三振を奪うと、木浪聖也にはヒットを許すも続く、代打・渡辺諒を見逃し三振にとり、これで14奪三振をマーク。日本シリーズの奪三振記録はこれまで1999年の工藤公康(ダイエー)、2007年のダルビッシュ(日本ハム)の13奪三振が最多だったが、記録更新の快挙となった。最後は近本光司を二ゴロに打ち取り、ゲームセット。球数138球、投げ終わった瞬間は思わずひざをつき、バッテリーを組んだ若月と抱き合った。

 山本にとってはこれが日本シリーズ初勝利。阪神打線には第1戦で7失点KOされた悔しさを見事、大舞台で晴らしてみせた。

 今オフ、ポスティングでのメジャー移籍が確実視されているエースにとってはこれが日本ラス投になるといわれていたが、魂の力投でチームを勝利に導いた。まさに球界を代表するエースの真骨頂だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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