山川穂高が復調傾向で打線充実のソフトバンクは、“優勝最右翼”オリックスの牙城に迫れるか【プロ野球24年展望/パ・リーグ編】

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オリックス、ソフトバンクに負けない戦いぶりを期待できる球団は?

 残る4チームもそこまで大きく戦力が劣るという印象はなく、オリックス、ソフトバンクの出来次第では十分に優勝のチャンスもあるはずだ。なかでも、優勝争いに加わる可能性が高そうなのはやはり昨年2位のロッテとなるだろう。

 先発投手陣は右が佐々木朗希、種市篤暉、西野勇士、左は小島和哉、メルセデスと実績のある選手が充実。リリーフではペルドモが抜けたのは痛いが、昨年大きく成績を上げた西村天裕、沢田圭佑に加えて国吉佑樹が復活の兆しを見せている。

 とりわけ注目される佐々木は、今シーズンの結果次第でオフにメジャー移籍という噂もあり、それを考えると今年にかける気持ちも強いはずだ。2013年に24勝0敗をマークした田中将大(楽天)とまではいかなくても、圧倒的な成績を残すことも十分に期待できるだろう。

 課題は野手陣だが、こちらも実績のあるソトが加わり、ポランコと並んでホームランが期待できる選手が2人揃ったのは大きい。また、和田康士郎、友杉篤輝と抜群のスピードがある野手にブレイクの兆しがあるのもプラス要因だ。上手く打線が機能して得点力が上がれば、オリックス、ソフトバンクに負けないだけの戦いぶりも期待できるだろう。

 西武は投手陣が充実しているだけに野手陣、日本ハムは新加入した外国人、楽天は早川隆久、荘司康誠など若手の成長が大きなカギとなる。

 これまでさんざん苦しめられてきた山本由伸が抜けただけに、何とか“絶対王者”オリックスの牙城に迫るような戦いを残る5球団が見せてくれることを期待したい。





[文:西尾典文]

【著者プロフィール】

1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。

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