アロンソの順位が二転三転 F1サウジアラビアGPで「3位→4位→3位」。ペナルティーの定義で不備

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暫定表彰式で3位として紹介されたアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン提供)

 3月19日に行われたF1第2戦サウジアラビアGPでは、3位でゴールしたアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ(スペイン)の順位が二転三転した。レース後にペナルティーを受けて暫定4位に降格となり、その後でチーム側が申し立てた異議が認められて罰則取り消しの末に3位に戻った。これでアロンソは通算100度目の表彰台を手にした。

 罰則を受けた理由は、レース中に5秒間のタイムペナルティーが科されたことにある。スターティンググリッドでタイヤが白枠から外れていたことが問われ、最初のピットストップの際に5秒多く停止し、ペナルティー消化後にすぐさまその場でタイヤ交換の作業をしてピットアウトした。

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 その時に審議になる一件が起きた。ペナルティー消化中に車両を持ち上げるジャッキが車体に触れていたという。そのため、累積10秒のタイムペナルティーを受けた。レース終盤に他チームから指摘があったようで、アロンソは暫定表彰後にレースタイムに10秒が加算され、暫定3位から4位に降格し、メルセデスのジョージ・ラッセルが3位に繰り上がった。

 F1の競技規則第54.4条(c)にはペナルティー消化時間が満了するまで「作業してはならない」と明記されている。しかし、ジャッキが車体に接触していることに関して違反かどうかは明確に触れられていない。アストンマーティン側も過去にジャッキが触れた状態でペナルティーを消化した他チームの例を示して潔白を主張。サウジアラビアGPのレーススチュワードも「ジャッキがマシンに触れることが、マシンへの作業にあたるかどうかについて当事者間で明確な合意はなされていなかった」としてペナルティーを取り消した。

 国際自動車連盟はその後、ルール見直しを表明したが、タイムペナルティーの規則が緩いことが混乱を及ぼしたとみる。サーキットレースでは軽微なものとしてピットレーンをそのまま通過するドライビングスルーのペナルティーもあるが、タイムペナルティーの場合、ピット作業の直前に規定のペナルティータイム分だけ停車すれば、罰則を消化したことになる。レース終盤に発覚した場合は、レースタイムに加算されることになるが、場合によってはピット作業ができないドライビングスルーの方がロスする時間が長いこともあるのだ。

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