井上尚弥の”圧巻KO劇”を識者はどう見た?井上の第二の師匠が見解「遠距離もフルトンの土俵ではなかった」

タグ: , , , , , , , 2023/7/26

 リングに上がる前からの言動を含めて、やっぱり王者の戦い方というか、勝ちに徹する精神状態の持っていき方というか、そういうのが垣間見られたと思います。試合中も少しでも流れを引き寄せようとして前に出ている。井上選手を相手にすると、普通なら途中でしのぐことで精一杯になる選手が多いんですが、フルトンは勝ちを狙いながら8ラウンドまで行った。やはり強いチャンピオンでした。

 井上選手はこの勝利で4階級制覇になり、次の試合ではWBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級統一王者のタパレス選手との4団体統一戦になる見込みです。タパレス選手の試合をそこまで見たわけではないですが、基本的に好戦的で結構パンチを振って相手を自分のペースに巻き込んでいくタイプ。井上選手がしっかり準備すれば、まず大丈夫でしょう。

 井上選手本人は35歳まで現役を続けると言っていますし、タパレス選手に勝ったらまた階級を上げてフェザー級に挑戦するのではないでしょうか。今の状態を見ていると、その上のスーパーフェザー級でもベルトを獲れる雰囲気を感じます。今回の身体つきを見ても問題ないし、期待は高まりますね。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【解説】須佐勝明(すさ・かつあき)

1984年、福島県生まれ。会津工業高校から東洋大学へ。2012年、自衛隊体育学校所属時にロンドン五輪に出場。ロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田諒太は東洋大学の1学年後輩にあたる。株式会社AYUA代表取締役。日本ボクシング連盟理事。SUSAGYM会長。アジアコーチ委員会委員長。共同通信社ボクシング評論担当。会津若松市観光大使。ほか。

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