上沢直之がマイナー契約覚悟でメジャー挑戦表明、過去にはマイナーから「アメリカンドリーム」を掴んだレジェンドも

タグ: , , , , 2023/10/29

メジャー挑戦を表明した上沢は、「後悔したくないという思いが強かった」と語った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本ハム上沢直之が10月28日、ポスティングシステムを利用してメジャーリーグに挑戦することを表明する記者会見を開いた。「後悔したくないという思いが強かった。挑戦したい気持ちが強かった」とメジャーへの強い思いを口にした。

 上沢は今季24試合に登板し、9勝9敗、防御率2・96の成績を残した。投球回170イニングはリーグトップ。無事にメジャー契約を手にすることができれば、「イニングイーター」として中堅球団の先発4、5番手を任されることもありそうだ。もしくは上位球団であれば、イニングをまたいで試合中盤を支える「モップアップ」の役割を与えられるかもしれない。

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 このオフは山本由伸(オリックス)、今永昇太(DeNA)、そして既に海外フリーエージェント(FA)権の行使を球団側に伝えた松井裕樹(楽天)と、上沢を含めて4投手がメジャー挑戦する可能性がある。とりわけ山本はトップ級の評価を与えられており、米メディアでは契約総額が2億ドル(約300億円)を上回るのでは、とも予想されている。対して上沢の現時点での評価は、4投手の中では最も低いと言わざるを得ない状況だ。

 焦点は、メジャー契約を手にすることができるかどうか。また、その場合にはどんなロール(役割)を念頭に置いた契約になるか。上沢自身はメジャーへの強い思いの裏付けとして、仮にマイナー契約となったとしても海を渡る覚悟を口にしている。

 では近年、マイナー契約からメジャー昇格を勝ち取った例はどんなものがあるのだろうか。

 決して楽な道ではないが、前例は限られるわけではない。投手では2009年オフに当時巨人の高橋尚成が海外FA権を行使。2010年2月にメッツとマイナー契約を結んだ。招待選手として参加したキャンプのオープン戦で好結果を残し開幕メジャーを得ると、先発、中継ぎ、時には抑えとフル回転。53試合で12先発し、10勝6敗、8セーブ3ホールド、防御率3・61とフル回転の働きをみせた。

 その前年に、広島の高橋建は海外FA宣言し、ブルージェイズとマイナー契約。オープン戦で結果が出ずに解雇されたが、その後にメッツとマイナー契約を結び、4月下旬にメジャー昇格を果たした。いわゆるモップアップとして28試合に登板し、防御率2・96の好成績を残した。

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