体操女子パワハラ騒動 美女アスリートが吐露した指導者と選手の「特別な関係」とは

タグ: , , 2018/8/27

 20年以上前になりますが、私が体操をやっていたときは指導者に平手打ちで顔面を叩かれることなど何度もありました。正直、その時は「暴力」という認識がありませんでした。感情的にやった行為でないことは選手も十分に理解していましたし、緩んだ空気でケガするのを防ぐ意味合いもあったと思います。ただ、今の時代で同じことを許されると言ったらそれは違います。戦国時代や戦時中の常識が今は通じないように、人間は過去の経験から理性を磨いて進化しなければいけません。今の時代の子供の気質もあります。「暴力行為」と捉えられる行為は当然慎むべきです。

 競技生活において指導者とは選手生命が左右されるほど極めて重要な存在です。私も「朝日生命体操クラブ」に所属していた時は、本番の演技前に会場の観客席に座る塚原千恵子先生の姿を確認して手を上げることで安心して演技に入ることができました。宮川選手は小学5年から速水元コーチに指導を受け、リオ五輪では団体メンバーで4位に入賞しています。速水元コーチはまだ年齢的に若いです。指導者失格の烙印を押すのではなく、宮川選手の希望を尊重して2人で今後のことを含めてじっくり話し合う必要があると思います。

 今回の件で宮川選手も精神的に大きなダメージを受けたと思います。女子の体操選手としての選手寿命は短くはかないものです。東京五輪でもメダルを狙える逸材が体操を満足にできる状況が整わなくなることを懸念しています。今回の問題を乗り越え、数年後に精神的、且つ、技術面でも更なる成長を遂げて大好きな体操で輝いてほしいです。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]

新井 由可(あらい・ゆか)

1977年3月21日、東京都生まれの41歳。
9歳で器械体操を始める。13歳の時に朝日生命体操クラブへ。すぐに全日本選手権大会で個人総合7位入賞を果たし、高2年時にインターハイで個人総合2位に。同年にドルトムント世界選手権に出場し、段違い平行棒の降り技で新技D難度の「ARAI」が誕生。技に自分の名前を持つのは日本女子体操史上3人目の快挙だった。18歳で異種目のクレー射撃へ転向。日本代表で活躍し、02年の釜山アジア大会では団体で銅メダルを獲得。現在は異色の経験を活かし、トップアスリートの人生を応援する「トップアスリート・コンシェルジュ」、パーソナルトレーナーやスポーツコメンテーターなど幅広く活動している。

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