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「横田の全力疾走、諦めない心は胸の中にある」梅野隆太郎が漏らした“野球が大好きだった友”への消えぬ想い 心が折れかけた苦境で支えとなった「言葉」【阪神】

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ドラフトの入団会見で横田さんと並ぶ梅野。その表情は、まだあどけなさが残る(C)産経新聞社

どんな苦しい状況に陥っても、心を折ることなく――。

 昇格後は主に先発のエース格の才木浩人とコンビを組んでいる。ブロッキング技術に定評のある梅野はフォークを勝負球とする右腕との相性はかねてから抜群。今年も5月までに才木と梅野のコンビで3勝を挙げていた。

 だが、6月9日の交流戦でのソフトバンク戦で才木は3回5失点で今季最短KO。梅野は翌10日に出場選手登録を抹消され、地元・福岡での3連戦の途中に無念の帰阪となった。

 心中は穏やかではなかったはずだ。それでも、数日後にSGLで顔を合わせた梅野は「声援を送ってくれるファンの存在は本当にありがたかった。その人たちに喜んでもらうため、結果で返すためにまたしっかりやっていきます」と静かに決意表明。再び、SGLで早出の打撃練習のルーティンから1日をスタートさせた。

 そして、リベンジの機会はすぐにやってきた。6月23日に再昇格を果たすと、同日のヤクルト戦で才木とバッテリーを再結成。6回無失点に導く好リードを披露した。6回には直球がワンバウンドで左膝付近に直撃。試合後も足をひきずるほどの激痛にもゲームセットまで耐えた35歳だったが、チームは敗れたため、笑顔はなかった。

「浩人(才木)も勝っていなかったし、何とか勝たせてあげたい、自分も意地でも浩人をゼロで抑えてやるっていう気持ちもあったので」

 プロ入り以来、大事にしてきた言葉がある。

「折れるな、しなれ」

 どんな苦しい状況に陥っても、心を折ることなく、むしろ反発力に変えて逆襲をかける。アマチュア時代からそんな反骨心を宿して戦ってきた。それは横田さんが体現してきた「諦めない心」にも通ずる。7月18日、今年も梅野は1軍で、共に戦ってきた友を思い返しながらプレーした。

「横田がそうだったように、大好きな野球を全力でプレーする。そのことはずっと忘れずにやっていく」

 現状、チームは坂本、伏見との捕手3人体制を敷いている。3日連続でマスクを被る機会もあれば、1週間で一度も出番がない時もある。長くレギュラー捕手を務めてきた背番号2にとって、当然、難しさもある。だが、「出たところでベストを出せるようにその準備をしっかりしていくだけなので」と力強い。

 浮き沈みのある13年目。ベテランとして真価の問われるシーズンをどんな形で終えるか。梅野隆太郎の見せ場はこれからだ。

[取材・文:遠藤礼]

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