日光不足が「冬季うつ」の原因！？寒い季節だからこそ、気を付けたいこと
3．冬季うつのセルフケア方法
続いて、冬季うつを予防、改善するために重要なセルフケア方法についてご紹介します。
2‐1．日常生活の注意点
セロトニンの分泌量が減ることで冬季うつになる可能性が高まります。そのため、こまめに日光を浴びるようにすることも冬季うつを防ぐ方法としておすすめです。
朝起きたらすぐにカーテンを開け、太陽の光を浴びる、散歩をするなどして日光を積極的に浴びるようにしましょう。
2‐2．トリプトファンを摂取する
必須アミノ酸の一種であるトリプトファンは、セロトニンの原料となります。トリプトファンを多く含む食べ物であるバナナ、チーズ、かぼちゃ、豆乳などの摂取を心がけるようにしましょう。
2‐3．有酸素運動を行う
うつ病の予防には、有酸素運動を1週間に3回程度行うことが効果的です。無理のない程度のウォーキングなどを習慣に取り入れ、適度に運動することを心がけましょう。
4．冬季うつの改善には漢方もおすすめ
冬季うつの改善には漢方薬の服用もおすすめです。
冬季うつの原因としては、冬の日照不足によって脳内伝達物質が減少することが考えられます。また、ストレスや過労、胃腸の働きの低下、ホルモンバランスの乱れなども大きく関係しています。
冬季うつの改善には、「脳内の血流を改善して神経伝達物質の減少を抑える」働きの生薬に加えて、「自律神経のバランスを整える」「肉体的な疲れを和らげて落ち込みや不安を軽減する」「消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする」「ホルモンバランスを整える」などの働きをもつ生薬を含む漢方薬を選びます。
漢方薬は自然由来の成分でできており、一般的に副作用が少ないとされているという特徴があります。またひとつの症状に対して強い効果を発揮する西洋薬とは異なり、症状の根本改善を目的としているといわれています。
漢方薬を日々のケアに取り入れて、冬のたびに繰り返す冬季うつを改善していきましょう。
＜冬季うつに悩んでいる方におすすめの漢方薬＞
・補中益気湯（ほちゅうえっきとう）（※2）
からだに気力を与える漢方薬である補中益気湯は、肉体的な疲れを和らげるのに役立ちます。元気がなく胃腸の働きが衰えている方におすすめです。
・抑肝散（よくかんさん）（※3）
気分を穏やかにする漢方薬である抑肝散は、神経症や不眠を和らげるのに役立ちます。イライラや不安、気分の落ち込みに悩んでいる方におすすめです。
漢方薬にはさまざまな種類があるため、どれを服用していいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
漢方の服用方法で悩んでいる方は、インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用し、薬効や副作用、そして漢方薬との相性などについて尋ねてみるというのも一案でしょう。
「あんしん漢方」とは、AI（人工知能）を活用した新しい漢方相談サービスです。「オンライン個別相談」を利用すれば、漢方に詳しい薬剤師にスマホで気軽に相談ができます。体質に合った漢方を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。
5．しっかり対策して冬季うつを乗り越えよう！
寒くなってくると悩まされる冬季うつですが、しっかり対策すれば怖いものではありません。
日光をしっかり浴びる、運動をするなどして、規則正しい生活を心がけることが重要だと考えられます。
また、日常生活のなかでも気軽に取り入れることのできる漢方薬による治療もおすすめです。気になる方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
＜参照＞
（※1）健康長寿ネット「抑うつ」公益財団法人長寿科学振興財団
（※2）くすりのしおり「オースギ補中益気湯エキスG」くすりの適正使用協議会
（※3）くすりのしおり「オースギ抑肝散料エキスTG」くすりの適正使用協議会
[文：あんしん漢方]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】筋トレで「10回３セット」は本当に最適？筋トレ博士が徹底解説します！
【関連記事】アスリートに有効なフロントスクワット！体幹にも効く種目を筋トレ博士が伝授！
医師 木村 眞樹子
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科にて臨床に従事。
妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならないからだをつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。
臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットをいかしつつ漢方の処方も行う。
また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
1 2
