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「正しい判定」だけど「受け入れられない」…ベネズエラの整列拒否に見るVAR時代のジレンマ “両方PK”というやり方もあり?

タグ: , 2026/10/1

 ただ、今回の件で改めて思うのは、正しい判定と、納得できる(受け入れられる)判定は違う、ということ。

 それを分けるのは、判定に至るプロセスだ。正しい判定を探しすぎた結果、たとえ正しくても、そのプロセスが受け入れがたい心証を生む、ということがVARでは起こりがち。

 仮に久保が転倒した直後にPKの笛が吹かれていたら、どうなったか。結果は同じく2-1で日本の勝利だが、判定に対する抗議はあったとしても、今回のように整列拒否までの事態にはならなかったのでは。やはり天国から落とされたショックは大きかった。

 個人的には、目の前で見たプレーが、無かったことにされてしまう運用は感覚的に気になる。もちろん、時系列で言えば、久保の時点でファウルがあったとしたら、その後のプレーが成立しないことは理解している。だが、審判は流したのだ。流したから、選手はプレーをした。多大な体力を使ってロングカウンターを成功させ、PK奪取までたどり着いた。

 それって、無かったことでいいのだろうか。感覚的には「あったプレー」としか思えない。だって、審判は流したんだから。それを受けてプレーしたんだから。久保のPKも、ベネズエラのPKも、両方取っちゃえばいいんじゃないの、とは思う。

 つまり、時間を巻き戻さない。並行世界として成立させる。もちろん、今の「どこまで巻き戻せるか」と同じく「どこまで並行を成立させるか」という線引きは必要だけれども。

 正しい判定だけでなく、納得できる(受け入れられる)判定をめざすなら、こういう発想があってもいいかな、とは思った。

[文:清水英斗]

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