なぜFIFAは反発必至なのにW杯売却計画を極秘裏で進めたのか? 首謀者となったインファンティーノ会長が証言した「真の狙い」
強い政治力でFIFAを取り仕切ってきたインファンティーノ会長(C)Getty Images
JPモルガンやトランプ米大統領の親類も絡んだ計画
国際サッカー連盟(FIFA)が推し進めた“計画”にサッカー界で激震が走った。
去る7月28日に英紙『The Times』がスクープしたのは、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が水面下で進めていた極秘計画だった。その内容は、いわばワールドカップ(W杯)をはじめとする国際大会を投資家たちに売却するというものだ。
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新たな運営会社「FIFA Forward Enterprise(FFE)」を設立するFIFAは、男女のワールドカップ、クラブワールドカップといった主要国際大会を実質的に管理。その一方で、株式の20~30%を民間投資家へと売却。有していた権益を切り売りすることで42億ドル(約6880億円)の収入を得る想定だ。
現地時間7月28日に、インファンティーノ会長は211の加盟協会へと書簡を送付。新会社設立計画に承認すれば、今後4年間の基本分配金を1000万ドル(約16億円)から2000万ドル(約32億円)へと倍増。そして、最大4000万ドル(約60億円)の資金提供も約束する“手形”も提示した。
世界的な金融機関である「JPモルガン」がアドバイザーを務める上、民間投資家の中核を担うのはドナルド・トランプ米大統領の義理の息子ジャレッド・クシュナー氏の弟であるジョシュア・クシュナー氏。政治的な意向が組み込まれた計画なのは言うまでもない。
無論、W杯の商業化を推し進めるサッカー界では猛烈な反発を生んだ。欧州サッカー連盟(UEFA)は「サッカー界にとってこれほど重大な提案が極秘裏で作られたことは、無責任であり、到底正当化できるものではない」と批判。加盟する55協会の満場一致でFIFA主催の国際大会への参加をボイコットする強い意向を示した。
ただ、米政府の意向が反映されたような計画が明るみになれば、サッカー界での批判や反発は必至だった。誰の眼にも明らかな状況だったにもかかわらず、なぜインファンティーノ会長は強行を決めたのか。
現地時間7月28日に2027年から始まる新たな資金援助プログラムを明らかにしたインファンティーノ会長は、「これは機会なのだ」と説いている。
「FFEの役割はFIFAが所有するすべてのマーケティングと組織、スポンサーシップ、放映権、ライセンスの供与、そしてFIFAの211の加盟協会の利益となる新規プロジェクトの推進だ。これまで活用されていなかった商業的価値を引き出すことにある」













