“ボクシングの深み”にやられた屈辱の初対戦からのリベンジ 時代に抗う那須川天心が王者・井上拓真の「圧倒的有利」の声に抱く覚悟「いろんな幻想をかき乱したい」
「本当に『見とけよ』っていうだけ。俺が主人公ですから」
ただ、敗北時から誹謗中傷も織り交ざった批判も受けた天心も並大抵の胆力の持ち主ではない。不利とされる状況を覆すだけのポテンシャルは持っている。それは多くの人々が彼に関心を抱かずにはいられない理由でもある。
「かき乱しますよ。いろんな幻想をかき乱してやりたいなと思っています」
すでに覚悟は決まっている。
「心技体、全てにおいて整っている状況じゃないですか。やるべきことはやってきた。色々と言われてますけど、本当に『見とけよ』っていうだけ。俺が主人公ですから。俺は自分の人生を生きているだけなので。やってやるよっていうだけです」
無論、同じ相手に二度も負ければ、ボクサーとしての価値は下がる。それでも「僕が勝ったほうがボクシング界は面白くなる」と豪語してきた28歳は、「後がないのは自分でも分かってる。やられる覚悟があるからやる覚悟もある」と語る。そこ信条にブレはない。
「こっちは本当に毎日必死だから。生ぬるい生活してない」
過去にそう言ったこともある。出る杭は打たれる時代の流れに抗いながら、もがいてきた天才は、「ボクシング面も全部充実して仕上げられた」と語る充実一途の王者にどう挑むか。
まさしく決戦と言うべき勝負の時が迫っている。
[取材・文/構成:羽澄凜太郎=ココカラネクスト編集部]
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