平成史に残る東スポ名見出し・・・「マドンナ痔だった?」「フセインインキン大作戦」「人面魚重体脱す」

タグ: 2022/3/12

「フセイン・インキン大作戦」(1990年11月23日付)


 1990年8月2日、イラク軍がクウェートに侵攻します。イラクの指導者はサダム・フセイン大統領。世界中のメディアの眼は中東へと注がれることになります。それは東スポといえども例外ではありません。11月、東スポは「フセイン 米国にインキン大作戦 兵士はカユくて戦意喪失する」という大スクープを一面で打つのです。

 記事では和平攻勢に転じるフセイン大統領の狙いについて、「猛暑の夏まで米国との開戦を引き延ばせば、40度を超す熱地獄の中でインキンや水ムシに大わらわ、戦うどころではない」と伝えています。インキンや水虫…。米軍の兵士のみならず、日頃からココロとカラダの充実を心がける読者の皆さんにとっても、生きていく上でこれほどの恐怖が果たしてあるでしょうか。

 結果的にこの「大作戦」は幻に終わります。翌年1月、米軍は「砂漠の嵐作戦」を敢行。イラクへと空爆を始めることになるのです。
それにしても…。「フセイン」「インキン」と語感をうまく配置した見出しには、平成の世を席巻したラップやヒップホップにもつながるムーブメントへの萌芽を感じることもできます。

「人面魚 重体脱す」(1990年12月29日付)

 年末はスポーツ新聞にとってネタ枯れの季節でもあります。独自のスクープがあってもついつい、注目度の高い元日付へと「取り置き」してしまうもの。そんな年の瀬に東スポが一面にぶっ込んできたのが、よりによって人面魚の話題でした。

 その内容とは…。山形県鶴岡市のお寺の池に棲む、人の顔に似た「人面魚」が、あまりの人気沸騰で見物客が多数集結し、えさを与えられすぎてブクブク太ってしまい「肥満魚」になったというものです。これはよろしくないと、お寺の方々が「えさを与えないで下さい」と呼びかけ、「中性脂肪過多症から生還」「彼はこうしてダイエットに成功した」と記事では伝えています。

 えさを食べ過ぎたことが「重体」といえるのか。いや、そもそもあまりにどうでも良すぎる話題ではないのか。さらにいえば、なぜこれを一面で報じなくてはならないのか…。皆さんの頭の中は吉沢秋江の名曲「なぜ?の嵐」になっているかもしれません。

 しかし、あらためて断言したい。東スポ一面がどうでもいい話題で飾られていることこそ、ニッポンが平和であることの証明であるのだと。

 私達は願います。新元号の時代も、人々にとって穏やかな日々が続きますように。そして東スポが未来永劫、エキサイティングなメディアでありますように…。





※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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