陶酔型レフェリーにぶち当たった“不運”と回避できた“2分間の空白” スッキリしないスウェーデン戦はブラジル戦の“教訓”に【W杯】
日本-スウェーデン戦を担当した審判は、判定も不可解なものが多かった(C)Getty Images
たしか、あの日は暑かった。昔、アマチュアの公式戦に出場したとき、試合前の用具チェックがやたらと細かい審判に当たった。ソックスの長さからスパイクの裏、すね当てはわざわざ触って確かめに来るほどで、普通の審判の数倍は用具チェックに時間をかけていた。炎天下の強い日差しの中、長々と立ちっぱなしにされ、試合前からドッと疲れたのを覚えている。
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ワールドカップ第3戦、スウェーデン戦の中村敬斗を見ていたら、あの日のうだる暑さが蘇ってきた。56分に前田大然が先制ゴールを決めた後、用具の不正を指摘された中村は交換のために約2分間ピッチに入れず、日本は自陣深くに押し込まれっぱなしになった。これでモメンタムが落ちた日本は、中村の復帰後もポジションが混乱してバタバタとした対応が続き、62分にエランガのゴールで同点に追いつかれてしまう。
前提として、主審の行動はルールに沿っている。用具の不正を指摘し、ピッチから離れるよう指示するのは主審に認められている権限だ。中村のソックスとすね当ては、3年半ほど指摘されずにプレーしてきたとはいえ、だから指摘が不可能、というわけではない。今回は珍しい主審に当たった。
別に何センチとか細かい規定はなく、主審がダメと言ったらダメだ。たとえ試合前の用具チェックで「問題なし」と言われても、試合中にソックスが下がって来たりと状態が変われば、違う判断を下すこともルール上は認められる。
ただ、普通はやらない。
怪我や安全性に無頓着なアマチュア選手ならともかく、ワールドカップで、ギアも検討し尽くされたプロ選手に対し、一主審がそのギアの妥当性を現場判断するなんてこと、普通はやらない。陶酔型の物差しを持った審判でない限りは。あるいはせめてハーフタイムか、ハイドレーションブレイク時に指示するか。最大限、試合結果に影響を及ぼさない形で行うよう配慮はあって然るべきだ。
繰り返すが、イバン・バートン主審はルール違反を犯していない。だが、誰も望まず、誰にも期待されていない陶酔型のルール運用をしたと思う。宮本恒靖さん、この件に正しく怒れないのなら、JFA会長は闘莉王さんかセルジオ越後さんに代わって頂きたい。
先月のアイスランド戦を思い出した。
80分、治療後の1分間待機を命じられた相手選手を、当時の主審はアイスランドのカウンターを生むタイミングで手招きして復帰させた。森保監督は激昂したが、当然だろう。インプレー中に復帰させるのはルール違反ではないが、そんな有利不利を生むようなタイミングでのルール運用は、普通はやらない。競技に期待されていない。
事象は異なるが、またも癖のあるルール運用に直面させられ、辟易している。
しかし、課題は審判だけかと言えば、そうは思わない。












