“空白の8か月”で失ったヒリヒリ感 角田裕毅がぶっつけ本番でレッドブル組も凌駕する好走 幹部も感嘆した“急成長”「驚くほど早くマシン特性を習得した」
負傷離脱したハジャーの代役として、レーシングブルズでマシンに乗った角田(C)Getty Images
衰えなかった勢い。公式予選で展開した積極果敢なチャレンジ
角田裕毅が突如として舞い込んだF1でのチャンスで声価を高めている。
目下開催中のオランダGPに、レーシングブルズから電撃参戦している角田は、現地時間8月22日に行われた公式予選に出走し、1回目(Q1)を8番手で突破。続く2回目(Q2)は12番手に終わったが、カットラインとなる10番手とはわずか0秒102差。実力は明確に示した。
【動画】高速レースで見せたドライビング! 角田裕毅の快走シーン
レッドブルのアイザック・ハジャー(フランス)が手首を負傷した影響で、今GPにスポット参戦している角田。本人が「ルーキーのようだった」と振り返ったように、まさにぶっつけ本番。初乗りマシンでの挑戦は小さくない懸念もあったが、初日のスプリント予選では、2回目(SQ2)まで進出。12番手に食い込む好走を見せていた。
迎えた2日目も初日に掴んだ自信から来る勢いは衰えなかった。スプリント決勝こそ順位をひとつ落としての13位に終わった角田だったが、公式予選では積極果敢にチャレンジ。とりわけ圧巻だったのは、18分間で争われるQ1だ。全体8番手となる1分13秒085でラップし、1分13秒290で12番手だったマックス・フェルスタッペン(オランダ)と、1分13秒392で14番手の沈んだリアム・ローソン(ニュージーランド)のレッドブル組を凌駕。チーム屈指の走りを見せたのだ。
今季の角田は開幕からレッドブル、そして姉妹チームのレーシングブルズのリザーブ兼テストドライバーとして契約。当然ながら与えられた役割は乏しく、スポンサー向けの業務などもこなす日々は本人も「退屈」と漏らすほどだった。
そうした中で“味方”でもあるハジャーのアクシデントによって舞い込んだチャンスを角田は活かせていると言えよう。レース後に行われたF1公式インタビューで「僕が今の仕様のマシンに乗るのが初めてだったし、何よりも8か月間も(F1マシンを)運転していなかったからね」と語った26歳は、率直な心境を打ち明けている。
「正直言って、今、僕が一番大事しているのは楽しめたかどうか。アドレナリンが出ているからうまく説明できないけど、他チームのマシンがどう動いているのか、自分がどの順位にいるのかって部分はまったく気にしていなかったんだ。自分がどう改善できるのかという点にずっと集中していたし、そのプロセスを心から楽しめていた」













