歴代トップも見えてきた「連続イニング無失点」継続中の中日・大野 沢村賞も射程圏に
「今日だけは褒めてください!」というお立ち台での一言には、誰しも納得させる説得力があった。中日の大野雄大投手が偉業達成だ。22日のDeNA戦で2試合連続となる今季6度目の完封勝利。連続イニング無失点を「45」に更新し、56年の大矢根博臣の40回1/3の球団記録を塗り替えた。
大野は9月15日の広島戦の2回から連続無失点中。この試合は初回に4失点しており、4イニングを投げて降板したが、それ以降がすごい。同22日のヤクルト戦、同30日の阪神戦と2試合連続完封。10月に入っても勢いは止まらず、7日のヤクルト戦を6回無失点とすると、14日の阪神戦、22日のDeNA戦と再び2試合連続完封を飾った。
2リーグ制以降の連続イニング無失点記録としては、大野は現在歴代7位につけた。この大野を上回っていたレジェンドたちが残した記録は以下の通り。
1位 金田正一(国鉄) 64回1/3(1958年)
2位 杉浦忠(南海) 54回2/3(1959年)
3位 別所毅彦(巨人) 49回1/3(1955年)
4位 藤川球児(阪神) 47回2/3(2006年)
5位 小山正明(阪神) 47回(1962年)
6位 ダルビッシュ有(日本ハム) 46回(2011年)
錚々たる名前が並ぶが、藤川、ダルビッシュを除く4人は1962年以前と50年以上前の記録になる。その藤川も救援投手で、色合いが異なる。近代先発投手としての記録は、ダルビッシュの46回が最長と見るべきで、その金字塔にはあと1イニングと王手をかけた。