【2023年ドラフト総括】最多7度の抽選バトル!強運ロッテ連敗地獄!クジ見ない新庄劇場!「公表」結果も振り返り

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◆強運ロッテまさかのクジ3連敗
 抽選に強いロッテが3連敗を喫した。ENEOS・度会隆輝、亜大・草加勝、東洋大・細野晴希を外し、「外れ外れ外れ1位」で明大・上田希由翔内野手の指名となった。過去に佐々木朗希を引き当てるなどロッテは抽選で無類の強さを発揮し、クジ引きの勝率6割3分2厘(希望枠が廃止された2007年以降)は12球団トップだったが、今回は運がなかった。

 同一年の抽選3連敗は過去に3度あり、2010年オリックスは岡田彰布監督、13年日本ハムは栗山英樹監督、17年ソフトバンクは工藤公康監督が、いずれも抽選で外していた。今回のロッテは1度目が高坂球団社長、2度目と3度目は吉井監督がクジ引きに臨んで流れを変えようとしたが「よく外れました」と苦笑いするしかなかった。

◆岡田監督の思惑通り
 ドラフト会議の約2週間前に阪神・岡田監督が「面白ないやんか」と1位非公表を12球団に提言する形で発信した影響もあったのか、今回の公表は4球団のみ。公表が少ないほど、ファンにとっては当日まで指名を予想する楽しみが増える。

 メディアによる1位予想も例年以上に混沌とし、各球団の競合が相次ぐなか、阪神は青学大・下村海翔投手の一本釣りにまんまと成功。オリックス時代も含めて1勝8敗と苦手にしていた競合での抽選を避け、日米大学野球MVP投手を単独指名できた。情報戦を制し、ファンサービスも成功させた形の岡田監督は「(ドラフトの点数)100点でええよ」としてやったり。

◆同一チーム1位2人
 青学大のWエース、常廣が広島に、下村が阪神に、それぞれ1位指名を受けた。同一チームから複数の1位選手は、21年市和歌山の小園健太投手(DeNA)、松川虎生捕手(ロッテ)以来2年ぶり。2000年以降では、10年に早大から大石達也(西武)、斎藤佑樹(日本ハム)、福井優也(広島)の3投手が1位指名された。18年は東洋大の上茶谷大河(DeNA)、甲斐野央(ソフトバンク)の2投手が1位だった。

◆巨人が高校生指名せず
 各球団が特徴ある指名を行ったなかでも極端だったのは巨人。支配下で指名した5選手の内訳が大学生1、社会人4。高校生指名なしは史上初だった。2年連続Bクラスで、20年以降優勝から遠ざかっており、将来の育成よりも、即戦力を確保してV奪回を狙うチームの方針を明確に示す形となった。

◆独立リーグ旋風
 独立リーグ所属選手の上位指名が相次いだ。四国アイランドリーグ・徳島の159キロ右腕、椎葉剛は阪神から2位指名を受けた。同じく最速159キロの日本海リーグ・富山の大谷輝龍はロッテ2位。独立リーグからの2位指名は過去最高タイ。2位で2選手が指名されるのは初めてで、支配下・育成合わせて史上最多となる計23人が指名された。大学・社会人以外に、プロを目指す選択の幅を広げそうだ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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