議論されるべき「1週間で500球」という球数制限 大会ナンバーワン投手がわずか31球で緊急降板

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 逆に決勝進出した東海大相模のエース・石田隼都の例では、2回戦が中京大中京よりも1日遅い3月26日だったため、決勝は192球と制限がきつくなる。実際には決勝は石川永稀が先発。石田は中継ぎ待機した。

 時間の限られる春休み、もしくは夏休みに開催される甲子園大会において、日程と健康の確保の両面を担保することは困難だ。そこには理想と現実のギャップが間違いなくある。選手を守るための綺麗事を並べた理想論では、充実した大会は作れない。高校生において学業との両立は何よりも優先すべきことであり、トーナメント制ではない長期のリーグ戦を提唱する声も、現実を見ない机上の空論の一つに過ぎない。

 日程という大きな壁。そこに雨天中止など自然の力も加わってくる。日程上公平になる球数制限を設けることは不可能に近いが、あくまで折衷案としてより良い形を探っていくことが、遠回りのようで近道に違いない。

 畔柳の投球により、そうした議論がまた交わされることであろう。今の「1週間に500球」という制限に、どう手を加えて理想に近づけていくか。選手本人や現場の責任者だけでなく、医療スタッフの意見も交えながら、一人でも多くの関係者が納得できる方策を固めていくには、まだまだ道半ばにある。





※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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