センバツ高校野球「最後の1枠」近江、明徳が涙・・・あいまい選考の裏側

タグ: , 2022/1/28

4地区のラスト1枠争い

◆「東海」で波乱!静岡2校ならず
 最大の波乱は、大垣日大(岐阜)のサプライズ選出だった。「2枠」のうち、東海大会優勝の日大三島(静岡)が順当に選ばれた。残る1枠に、東海大会準優勝の聖隷クリストファー(静岡)が大方の予想だった。

 フタを開けてみれば、東海大会4強で、岐阜第2代表の大垣日大が代表に。優勝候補の享栄(愛知)、静岡などを破った試合内容が評価された。センバツの選考基準である「地域性」に、静岡2校目の聖隷クリストファーが泣かされる形になった。

◆「関東・東京」は昨春センバツV東海大相模が涙
 「6枠」のうち、昨秋の東京大会優勝校と関東大会4強までは順当に選出。残り1枠は、二松学舎大付(東京)が、東海大相模(神奈川)との事実上の一騎打ちを制した。ここ4年は関東から5校、東京から1校という流れが続いていたが、5年ぶりに東京が「勝利」。東京大会をコールドで勝ち上がり、決勝でも国学院久我山に9回2死までリードしての準優勝(サヨナラ負け)した試合内容が評価された。

 選考理由にプロ注目選手の存在がポイントになる事例も多い。二松学舎大付にはドラフト候補左腕・布施東海がおり、東海大相模には突出した選手がいないことも影響した可能性がある。昨春「ラスト1枠」選出からセンバツ優勝まで駆け上がった東海大相模は、再現ならず。関東大会8強校で唯一、3点差以内の接戦を演じ、神奈川勢がいない地域性でも東京2校より優位とみられたが、センバツ連覇の夢は絶たれた。

◆「近畿」は公立の和歌山から2校
 最後の1枠は市和歌山に軍配が上がった。昨秋近畿大会優勝の大阪桐蔭が明治神宮大会を制したため、神宮枠の追加で「7枠」の争い。近畿大会4強までは順当に選出。準々決勝敗退4校のうち、試合内容と成績などから京都国際、東洋大姫路の選出は下馬評通り。ラスト1枠を、市和歌山と近江で争った。

 地域性でいえば、滋賀の選出がない近江が有利だった。ただ過去の事例では、当落線上になると「公立校」有利の傾向が強い。和歌山県からは、公立の和歌山東が近畿大会準優勝で選ばれていたが、市和歌山にも「公立」の追い風が吹いた。プロ注目のエース山田陽翔を擁し、昨夏甲子園4強入りした近江は涙をのんだ。

◆「中国・四国」は岡山の公立校
 もっとも予想が難解だった「5枠目」に、倉敷工(岡山)が選ばれた。中国大会と四国大会の決勝進出2校ずつは順当に選出。残り1枠を、中国大会4強の倉敷工、岡山学芸館と、四国大会4強の明徳義塾(高知)で争う構図だった(四国4強の徳島商はコールド負けで脱落)。

 地域性という点で、四国大会優勝の高知が選ばれたことから、同県の明徳義塾は落選。残る岡山勢による一騎打ち。中国大会はいずれも3点差負けだったが、岡山県大会決勝で、岡山学芸館を破った倉敷工に軍配が上がった。私立2校をおしのけ、ここでも「公立校」が強さを発揮した。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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