「火の球ストレート」を持つ藤川球児氏が「あんな投手はいない」と語る最強投手とは

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 そんな藤川氏ですら、そのストレートが敵わないと口にするのが、対談相手でもあった上原氏だった。

 現役時代、2度のWBCや北京五輪など国際大会で共に日の丸を背負ってプレー経験のある両者だが、同じチームでプレーをし、間近でその投球を見る中でその凄さを感じたという。

 藤川氏が投じる球種では、ストレートは高め、フォークは低めというように、球種によって高低差をつけていたという一方で、上原氏は「バーチャルのピッチングマシーンのように球種がわからない状態で腕を振られたら打てない」というように、どの球種も同じゾーン目掛けて投じる手前、打者の手元にボールがきて初めて球種がわかるような球だったという。

 球種は多いほうではなかったが、様々なテクニックを駆使し、メジャーの強打者を封じ込めた。分業化が進む現代の野球界の中で世界でたった2人しか達成していない「トリプル100(100勝・100ホールド・100セーブ)」という偉業を成し遂げた上原氏(日米通算134勝、128セーブ、104ホールド)。それゆえ、現役選手で上原氏に近い投手はいるかという問いに対して藤川氏は「いないですよ」と即答するほど、同じ投手として尊敬の意を示し、自身も名球会入りを果たし、レジェンドとも言える存在であるだけに、上原氏の凄さがよりわかる話であった。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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