森保体制での“リベンジ”にどれだけの価値があるのか “アジアカップ後交代”はやはり悪手だ
正直、否定寄りの複雑な気持ちだ。
当初、日本代表への思い入れが強い森保監督は、大岩剛監督へのバトンタッチを意識した半年を過ごすと予想されたが、会見のコメントを読む限り、あまりそこには縛られていない、むしろ縛られたくない、という印象を受けた。思った以上に、アジアカップ優勝をねらっている。そう感じた。
記者会見では「バトンタッチということで、もし試合に負けたら皆さんは許してくださいますか?」と逆質問をしたそうだ。
許す、許さないと言える立場の人間はその場にいなかったと思うが、自分が答えるとすれば「構わない」だろう。次のW杯をめざすバトンタッチを円滑に行うため、その戦術や起用によって試合に負けたら、それは全然「構わない」。
前回2024年のアジアカップも、プロで出場経験が少ない鈴木彩艶を、森保監督は正GKに起用した。鈴木のミスが結果につながった試合もあったが、筆者は一貫して批判的な書き方を避けた。それがW杯のため、ということは理解し、共感していたからだ。
仮に当時、「経験の少ない若手GKということで、もし試合に負けたら皆さんは許してくださいますか?」と聞かれていたら、「それで構わない」「W杯のためなら」というスタンスだった。
ところが、今回は森保監督のほうが変わった。なにせ次のW杯では指揮しないので、立場が違う。目先のアジアカップで、過去2大会のリベンジを果たすことを重視しているように見える。前回大会時の自分のトライを、否定する発言にも聞こえた。
やはり、アジアカップまで指揮を執らせてから監督を交代するなんて、悪手だと改めて感じた次第だ。既に交代が決まっているなら、この4試合から大岩監督でスタートするべきだった。W杯のためなら。
4か月後のアジアカップを大岩監督が指揮しないことは、後々効いてくるかもしれない。
[文:清水英斗]
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