中大卒のバレー柳田・弟、商社内定を蹴り欧州リーグ挑戦へ きっかけは「海外で働きたい」?

タグ: , 2019/5/23

後輩が入ってこない。7人での練習が続いた日々

「高校入学の前年、ちょうど兄がいた時に、東洋高校が春高バレーで優勝したんです。夢みたいな存在だった『春高』という大会が、少し現実的な存在になったというか。そうした実績と、生徒主体で練習するという雰囲気にも魅力を感じ、東洋高校を選びました。

 でも、僕が2年生になった時、学校側の事情で、1つ下の世代が入ってこなかったんです。毎年10名前後の入部があるのですが…。3年生の引退後、2年生7人だけで練習する日々が続いたんです。キャプテンだったので、いろいろ考えながらメニューをつくって、練習はしていましたが、『どうしよう』って悩み、『もうダメかもしれない』、『続けられないかもしれない』と思った時期もありました。

 でも、3年生になった時、1年生10名が入部してくれて、チームの体制も整い、その勢いもあって、インターハイで優勝することができたんです。今では、この7人での練習も良い経験だと思っています。」

「海外で仕事をしたい」が始まり。バレーボールのイタリア留学へ

 中央大学への進学を決めた理由のひとつにも、学生が主体となり、自ら考えて練習する環境があることだと話す柳田貴洋。

「今のチームに何が足りていないか、それを補うにはどういった練習が必要かと、4年生が中心になってメニューを考えていました。コーチやスタッフもいましたが、あくまでもサポートというのが中央大学の伝統でした。
 総合大学なので、バレーボールだけをしていれば良い環境ではなく、勉強もしないと単位を落としてしまうし、寮だったので、生活のこともしなければならない。いろいろ大変でしたね。でも、そうした中でも、卒業後は海外で仕事をしたいという想いがあったので、親からの仕送りを貯めて、英会話教室に通っていました。でも…お金が足らなくなって、4ヵ月しか通えなかったんです(笑)。
 この想いを知っていたんだと思うのですが、スタッフの方から『イタリア留学』のお話をいただいたのが、大学3年生の時でした。」

 イタリア留学の背景には、中央大学バレーボール部の後援会組織、海外支援プロジェクト「THE FUTURES」のサポートがある。

「大学3、4年生の時、イタリア留学の機会をいただきました。渡航費や生活費など、留学にかかる費用は後援会が全面的に支援してくださり、海外の選手とプレーする機会をいただきました。この経験ができたことに、本当に感謝しています。」

プロ宣言。強豪国でのプレーを目指す

「大学3年生、初めてのイタリア留学が終わり、日本に帰国した時期は、ちょうど就職活動のタイミングでした。卒業後は、バレーボールから引退して、海外で仕事をしたいと思っていたので、商社から内定もいただいていたんです。
 でも、いろいろな経験やまわりの方の応援、支援、サポートがあって…そして、最終的には自分の気持ちですが、就職ではなく、バレーボールのプロ選手になると、宣言したんです。就職先の方にも、さまざまなサポートをしてくださった方にも、いろんな迷惑をかけてしまいました。その想いをしっかりと受け止めて、プロ選手として、必ず結果を出します。そのためにも、どんな条件でも、契約してくれるチームを見つけることが、今の一番の目標です。」

 指導者やチームメイト、スタッフ、支えてくれる多くの人、そして、練習ができる環境があることへの感謝の気持ちを、何度も繰り返していたのが印象的なプロバレーボール選手の柳田貴洋。

 8月から始まる、2019/20シーズンの所属チームは、まだ決まっていないが、前を見つめていた。

 次回は、輝かしい実績の裏にある葛藤と決断、イタリア留学の経験を紹介する。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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